〝ゲートキーパ―〟普及へ　中高生・若者向けに冊子発行―札幌こころのセンター

（市町村 2017-08-08付）

悩みを抱えた人への寄り添い方を漫画などで解説

　札幌市精神保健福祉センターは『中高生・若者向けゲートキーパー啓発冊子』を作成した。悩んでいる人に気づき、適切な対処ができる〝ゲートキーパ―〟の普及啓発を図るもの。親しみやすい漫画などを用いて、悩んでいる友人への寄り添い方などを解説している。

　冊子は、若者の死因における自殺の割合が高いことから、若者のメンタルヘルス向上と自殺予防を目的に作成。また、悩んでいる友人への適切な対処方法を親しみやすい漫画などで伝えることで、普段の生活の中で友人の様子を気にかけ、危機を示すサインに気づき適切な対処ができる環境づくりの一助とすることをねらいとしている。

　悩みを抱えた友人への接し方などを描いた漫画二話を掲載。漫画の終わりには「声をかけるとき」「話を聞くとき」など、接し方のポイントを場面ごとに解説している。

　ゲートキーパーについては「悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る」役割を担う人と紹介。「まわりに悩んでいる人がいたら、ぜひ寄り添ってあげて」と呼びかけている。

　また「こんなサインは要注意」と題して、こころの不調を示す性格や行動の変化などを説明しているほか、札幌こころのセンターなどの相談機関を紹介している。

　冊子は、市内の中学校・高校など計百八十四校に配布する。また、同センターのＷｅｂサイト「札幌こころのナビ」でも公開している。

　同センターでは、その他の学校などからも、要望があれば冊子を配布できるよう手配することとしている。

(市町村 2017-08-08付)