道文化賞に辻井氏など　奨励賞は２個人１団体輝く　３０日、札幌で贈呈式

（道・道教委 2017-10-02付）

　道は、二十九年度道文化賞・道文化奨励賞の受賞者・団体を決定した。道文化賞に辻井京雲氏（書家、道教育大学名誉教授）など三個人、道文化奨励賞に澁谷俊彦氏（美術家、美術教育家）など二個人一団体が晴れの栄誉に輝いた。

　道では、本道の芸術、科学、教育などの文化の向上・発展に関し、功績が特に顕著な個人・団体に道文化賞、また、功績が顕著で、今後の活動が期待される個人・団体に道文化奨励賞を贈呈している。

　昭和二十四年に道教委表彰として創設。知事部局に事務が移管されたことによって、平成二十四年度から道知事表彰として実施している。

　本年度は、道文化賞に三個人、道文化奨励賞に二個人一団体の受賞が決まった。

　贈呈式は、三十日にホテルライフォート札幌で執り行う。

　受賞者・団体とその活動概要はつぎのとおり。＝敬称略＝

▼道文化賞

▽辻井京雲（七三、札幌市）＝書家、道教育大名誉教授―長年にわたり、多様で旺盛な書の創作活動に取り組むとともに、様々な書道展の企画運営に優れた手腕を発揮した。また、教科書の編集や書道教育者の育成にも尽力するなど、本道の書道文化の振興、発展に大きく貢献した。

▽鉾井直作（八二、砂川市）＝洋画家―砂川市を拠点に数多くの作品を発表し、国内外で高い評価を受けるとともに、中学校の美術教師として美術を通した生徒の健全育成に尽力するなど、本道の美術文化および教育の振興、発展に大きく貢献した。

▽渡会純价（八一、札幌市）＝版画家、画家―本道の銅版画家の草分け的な存在として創作活動にまい進し、本道版画界をけん引するとともに、版画の普及や後進の育成に尽力するなど、本道の版画文化の振興、発展に大きく貢献した。

▼道文化奨励賞

▽澁谷俊彦（五七、札幌市）＝美術家、美術教育家―本道の大自然を舞台とした独創的なインスタレーション作品の創作に、精力的に取り組むとともに、美術教育家として後進の育成に尽力するなど、本道の現代美術の振興に貢献した。

▽若宮明彦（五八、札幌市）＝道教育大札幌校教授、道詩人協会会長―詩集『貝殻幻想』をはじめ、優れた作品を数多く発表するとともに、各種文学賞の選考委員や文学団体の役員などを務めるなど、本道の文学の振興に貢献した。

▽ＮＰＯ法人樽前ａｒｔｙプラス（代表・藤沢レオ、苫小牧市）―苫小牧市樽前地区において、地域に密着した美術展を継続的に開催するとともに、市内の小・中学校や美術博物館、図書館と連携した美術教育に尽力するなど、本道の地域文化の振興に貢献した。

(道・道教委 2017-10-02付)