道徳教育推進教師研修開く―留萌局 指導計画の工夫改善へ 演習、グループ協議など(道・道教委 2017-10-02付)
グループに分かれ、単位時間における指導方法について議論した
【留萌発】留萌教育局は九月二十一日、天塩町社会福祉会館で道徳教育推進教師研修を開いた。管内の小・中学校の道徳推進教師二十九人が参加。講義や演習を通して資質・能力の向上を図った。
学校の教育活動全体を通じて取り組む道徳教育の在り方や、道徳教育推進教師の役割、道徳科の充実にかかる説明・協議などを行い、道徳教育推進教師としての資質・能力の向上を図ることを目的に開催。
開会に先立ち、輕部恭子教育支援課長があいさつ。児童生徒が道徳的価値についての理解を深め、自己の生き方について考えを深めていくためには「学校の教育活動全体を通じた道徳教育を確実に実施していくことが重要」とし、児童生徒が主体的に考え、議論できる道徳の時間を構築するための校内研修の推進を呼びかけた。
研修は、義務教育指導班の松尾康主査が講師を務め、個人・グループで演習を行う形式で実施。午前の部では、年間指導計画の工夫改善について説明。年間指導計画の意義や求められる内容などを示した上で、作成上の創意工夫と留意点について、主題の設定と配列、体験活動などとの関連的指導、複数時間の関連を図った指導などを挙げた。
午後からは単位時間の指導の工夫として「読み物道徳」から「考える道徳」、「押し付け道徳」から「考え、議論する道徳」に転換していく必要性があることを説明。子どもたちが自分自身をみつめた上で、登場人物の心情に自我関与し、自分の経験を踏まえて道徳的価値の理解を深めていくことが重要とした。
授業の構想については「教師の道徳的価値に対する指導観、子どもたちに考えさせたいことを明確にした上で、中心的な学習・発問を考える必要がある」とし、中心的な学習を展開していくためには前後の人間理解、他者理解を深めることで子どもたち自身がかかわりを深く考える必要があることを説明した。
学習過程の構想としては自分自身を振り返り、自己理解へとつなげるために、「子どもたち自身の経験と照らし合わせ、導入と終末、方向付けを明確にして、一人ひとりに道徳的価値の実感、多角的な価値観を与える工夫が大切」と述べた。
道徳科における評価のための工夫として、「子どもの成果発表などの具体の学習の過程、子ども自身による自己評価や相互評価などを計画的に蓄積し、一面的な見方から多面的・多角的な見方へと発展しているかなどを重視することが重要」と解説した。
このあと、北海道版道徳教材『きたものがたり』の『人々に愛された豪商 本間泰蔵』を活用し、小学校教諭は六年生、中学校教諭は一年生を想定した学習指導案を個々で作成。七グループに分かれ、ワールドカフェ方式で単位時間における指導方法について議論を深めた。
(道・道教委 2017-10-02付)
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