札幌市立高・特カウンセリング・特別支援教育推進委 円滑な支援へ研鑚深める コーディネーター等情報交換会開く
(関係団体 2017-10-10付)

市立高校特別支援コーディネーター情報交換会
参加者は通級による指導について理解を深めた

 「札幌市立高校・特別支援学校 カウンセリング・特別支援教育推進委員会」は三日、市立札幌みなみの杜高等支援学校で特別支援教育コーディネーター等情報交換会を開いた。札幌市教委の担当者が「高校での通級による指導」の検討状況などを説明。約八十人が参加し、教育的支援が必要な生徒に対し円滑な支援を継続するため、必要な事項について共通理解を図った。

 はじめに、市立札幌豊明高等支援学校の村岡章子校長があいさつ。高校における通級指導について、市でも検討されていることにふれ「小・中学校で積み上げてきた様々なスキル、内容を、どうやって高校、さらには大学・就労先につなげていくのかが大きな課題になっていくのではないか」と述べた。

 続いて、市教委教育推進課の田中進一特別支援教育推進担当係長と教育課程担当課の幸丸政貴高校担当係長が、通級指導や「高校での通級による指導」の検討状況などを説明したほか、札幌市立南月寒小学校の山下公司教諭と札幌市立日章中学校の佐藤広子教諭が小・中学校における通級による指導の現状を報告した。

 このうち、田中係長は高校での通級指導を検討するに至った背景として、国の動向などを挙げたほか、高校などへの進学率の上昇や、五年度には二百九十六人だった通級指導生徒数が、二十七年度には九千五百二人と約三十二倍に増加したことなどを説明した。

 また、高校における通級指導の制度化の意義として「インクルーシブ教育システムの具現化」「教育的ニーズに即した適切な指導および必要な支援の提供」などを提示。「制度として通級を位置付けることで高校においても特別の指導ができるということ、そのために先生が指導に当たるということ、これが制度化の大きなポイントになる」と述べた。

 引き続き、「高校での通級に望むこと」などをテーマに、グループ討議と発表を実施。発表を受け、市教委教育課程担当課の北原義之指導主事と幸丸係長が指導助言した。

(関係団体 2017-10-10付)

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