岩見沢市南小が公開研究会開催 全学級の算数、特設授業公開 教えて考えさせる授業を(関係団体 2017-10-13付)
6年生の特設授業では、部分同士の比と全体の数量から部分の数量を導くための指導を紹介した
【岩見沢発】岩見沢市立南小学校(砂川昌之校長)は九月下旬、同校で新校舎落成兼開校百十周年記念公開研究会を開いた。研究主題「主体性・協働性を活かし、深い学びができる子どもの育成」のもと、全学級の算数および特設授業を公開。基礎・基本を定着させた上で学習内容の深化を図る授業づくりの成果を紹介した。
同校は、二十五年度から道教委の学校力向上に関する総合実践事業の指定を受けており、本年度で五年目を迎える。
研究主題のもと、副主題を「教えて考えさせる授業づくりを通して」と設定。基礎・基本の定着を図るとともに、活用力を育てる「授業づくり」、支持的・親和的な集団を目指す「学級づくり」の二本柱で、子どもたちの主体性や協働性を深い学びにつなげるべく研究に取り組んでいる。
教えて考えさせる授業をつくるための視点として、教える段階では、丁寧かつ効果的な説明や、児童との対話・雰囲気を意識した授業展開の工夫などに着目。深い学びを実現する学級づくりについては、児童の自己肯定感を高めることに力を入れている。
この日公開した算数科授業のうち、高学年の特設授業では、六年竹組(児童数三〇人)の「比」を長澤千夏教諭、広田隼斗教諭が指導。本時は八時間扱いの六時間目。児童は前時までに、等しい比の性質をもとに二つの比から部分の数量を求める方法を学習。本時の目標を「部分同士の比が分かっているときに、全体の数量から部分の数量を求めることができる」などとした。
はじめに長澤教諭は、問題「当たりくじとはずれくじの数の比が3:7になるようにくじをつくる。くじの数を全部で百二十個にするとき、当たりくじの数は何個にすればよいか」を提示。線分図をもとに分かっていること・分かっていないことを明確にし、解決に向けて見通しをもたせた。
自力解決を促したあと、考え方を交流。全体の割合が十になることを説明するとともに、全体をいくつとみるかが分かれば等しい比の性質を使って求められることに気づかせた。
その上で、確認問題および深化問題に移行。隣同士で説明し合ったり、グループワークを取り入れたりして、全体の割合は問題によって変わることや、三つの数の比でも全体に対する部分量を求められることを確かめた。
授業後は、分科会や研究発表を含む全体会を実施。また、東京大学大学院教育学研究科の市川伸一教授が「習得における“主体的、対話的で深い学び”」と題して講演した。
(関係団体 2017-10-13付)
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