北理研が札幌支部理科教育研究大会　学ぶ喜び生み出す授業を　３～６年生の５授業を公開

（関係団体 2017-10-17付）

１５４人が授業公開や研究発表を通して研究を深めた

　道小学校理科研究会（＝北理研、永田明宏会長）は十三日、札幌市立札苗北小学校で第三回札幌支部理科教育研究大会を開いた。小学校三～六年生の五授業を公開。授業分科会や研究発表も行うなど、理科教育の充実に向けて研究を深めた。

　北理研では研究主題「仲間と共に自然を見つめ、学ぶ喜びを生み出す問題解決」と設定。研究の視点として「子ども主体の追究を生む自然事象の位置付け」「解決からつぎの目標を生む学習展開」を掲げ、研究を進めている。

　授業公開のあと、全体会では永田会長があいさつ。同会の研究を支える「深める」「広める」が、授業づくりで陥りやすい独善を排除する補完関係となっていることにふれたほか、「深め、積み重ねてきた研究を、どれだけ理解してもらうか、このあとに行われる分科会で広めることの質に挑むこととなる。ここに大会の大きな意義があると確信している」と話し、大会が深い学びの場となることを期待した。

　来賓あいさつでは札幌市教委教育課程担当課の鈴木圭一指導主事が登壇。市で子ども自ら疑問や課題をもち、主体的に解決する課題探究的な学習を取り入れた授業の充実に取り組んでいることにふれ「大会の成果を札幌市の教育の一層の充実に還元してほしい」と呼びかけた。

　続いて、北理研の三田村剛研究部長が研究提言。本年度研究の重点「主体的な追究が“連続する”学習」の実現に向けて、研究の視点「子ども主体の追究を生む自然事象の位置付け」「解決からつぎの目標を生む学習展開」の二点を設定したことを説明した。このうち、「解決からつぎの目標を生む学習展開」については、追究が連続する学習とするため、実験で明らかになったことをまとめるのではなく、つぎの目標や活動の方法を見出す話し合いを位置付けるといった取組を紹介した。

　また、札苗北小の嶋野淳一研究部長が研究提言。同校の研究主題「豊かな思いをもち、学び合う子の育成」のもと、研究の視点として、①思いをもたせる授業（個の学び）②学び合いのある授業（集団の学び）―の二点を据えて研究に取り組んでいることを説明した。

　このあと、授業分科会や研究発表を行った。

(関係団体 2017-10-17付)