道小が退職者動向アンケート　「校長再任用」の要望増加　経験生かし教委などに再就職

（関係団体 2017-10-17付）

校長退職者の動向等に関するアンケート調査結果（クリックすると拡大表示されます）

　道小学校長会（角野誠会長）は、二十九年度校長退職者の動向等に関するアンケート調査結果を取りまとめた。校長としての再任用制度の希望は三五・九％と、対前年度比九・七ポイント増加。「経験を生かしたい」「体力・精神面でもまだ活躍できる」などの意欲的な理由が多い一方、希望しない理由として、職責の重さから「体力・精神面の不安」が挙がった。現在の状況では「再就職」が〇・八ポイント増の六六・四％と最多で、ここ数年、同様な傾向が続いている。再就職先は教育委員会関係と社会教育関連施設を合わせて六割を超えるなど、これまでの教育の経験を生かしている傾向がみられた。

　アンケートは、札幌市を除く道内の公立小学校をことし三月三十一日に退職した校長百八十五人を対象に実施。百四十八人（八〇・〇％）から回答を得た。

　校長としての再任用制度を希望する割合は、対前年度比九・七ポイント増の三五・九％。「経験を生かしたい」「体力・精神面でまだ活躍できる」などの意欲的な理由のほか、経済的な理由が多かった。希望しない理由では、「後進に道を譲る」「体力・精神面での不安」などのほか、校長としての職責や責任の重さが挙げられた。

　退職前の希望は「再就職」が五八・〇％（前年度五二・八％）とやや増加。

　一方、現在の状況では「再就職」六六・四％（同六五・六％）が最も多く、この傾向が数年続いている。

　就職先の勤務内容では「教育委員会関係（アドバイザー・補導員など）」「社会教育関連施設（公民館・児童館など）」の合計が六割を超え、過去の経験を生かしている傾向にある。

　再就職の一ヵ月当たりの給与では、十三～二十万円の回答が全体の八割近くを占めた。道小では「給与の支給額が満足するものではない」との声が挙がっていることを踏まえ「引き続き、校長再任用制度、定年延長制度などの動向、教職員定数における基礎定数と加配定数の配分など、今後の社会情勢と照らし合わせながら、調査結果の推移をみていく必要がある」としている。

(関係団体 2017-10-17付)