道教委がいじめ問題対策連絡協議会　市町村での策定を促進　基本方針改定について協議

（道・道教委 2017-10-13付）

関係機関・団体から２５人が出席

　道教委は十一日、道庁赤れんが庁舎で二十九年度道いじめ問題対策連絡協議会を開いた。「道いじめ防止基本方針」改定について、関係機関・団体からの出席者が協議。改定内容を「学校の取組の拠り所となる」などと評価する声のほか、いじめ防止等に向けた取組について、いじめの要因を探る調査内容の工夫や、保護者が家庭で子どもに範を示し、いじめ防止につなげるような仕組みづくり、市町村における地方いじめ防止基本方針策定の促進を求める意見などが出た。

　道、道教委、道警本部、校長会・園長会、ＰＴＡ団体など、本道のいじめ防止等に関係する機関・団体の連携を図り、いじめ問題に対する道の施策の検討などを行うもの。二十五人が出席した。

　「〝道いじめ防止基本方針〟の改定について」をテーマに、説明・協議・意見交換を行った。

　道教委の担当者が、策定作業中の「基本方針」改定素案から、主な改定内容を説明。続いて協議に入った。

　出席者からは「これまでの方針を補足する形で、丁寧な記述になっている。いじめの定義について、背景にある事情や子どもの気持ちに寄り添った内容が盛り込まれ、よいものになったのでは」「学校の取組の拠り所となる内容」「いじめ防止に関する保護者の責務が明確にされ、分かりやすくなった」などと改定内容を評価する意見が出た。

　具体的な取組についても意見交換し、いじめが解消したかどうかの判断については「見た目では解消しているように思えても、実際には解消していない場合があるので、慎重な対応が必要。ある程度の期間、観察する必要があるのでは」との声があった。

　いじめの要因の一つに「ストレスの処理が自分でコントロールできない」ことを挙げ「いじめにつながるようなストレスの原因が何なのかを究明できる調査が必要」との指摘もあった。

　さらに「保護者が家庭で子どもに範を示すことで、いじめ防止につながる。そのための仕組みづくりが必要」「スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの活用に向け、しっかりとした周知が大事」「各市町村で、地方いじめ防止基本方針が策定されるよう、力を入れたい」などの意見が出た。

　今後は、関係機関・団体や子ども、保護者などから意見聴取しながら策定作業を進め、十一月に素案をまとめる。道議会での議論やパブリックコメントなどを経て、来年二月をめどに「基本方針」改定を決定する予定。

(道・道教委 2017-10-13付)