道と道教委が幼児教育を語る会―上川管内　教育要領の改訂など解説　白梅学園大院・無藤教授講演

（道・道教委 2017-10-17付）

１１６人が参加し、無藤特任教授の講演を聴講した

　【旭川発】道と道教委は八日、幼児教育を語る会を上川総合振興局で開いた。管内の幼稚園・保育所・認定こども園の職員、小学校の教員ら百十六人が参加。白梅学園大学大学院の無藤隆特任教授が、幼稚園教育要領などの改訂の趣旨を踏まえた今後の幼児教育の在り方を示した。

　管内の幼児教育の質の向上を図るため、幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂の趣旨や内容などに関する講演を通して、幼児教育の理解を深めるとともに、各幼稚園・保育所・認定こども園における取組や小学校との連携の在り方などについての情報交換を行うもの。

　はじめに、文部科学省教育課程部会委員を務める大阪総合保育大学の大方美香教授が「子ども理解に基づいた保育実践」をテーマに講演。

　来年度から運用される保育所保育指針の概要、保育者の役割、乳幼児に必要な体験や発達と学びのねらいについて説明した。

　続いて、文科省中央教育審議会教育課程部会長、内閣府幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂に関する検討座長を歴任している白梅学園大大学院の無藤特任教授が、幼稚園教育要領などの改訂の趣旨を踏まえた今後の幼児教育の在り方について講演。幼児教育と小学校以上の教育を貫く柱として、知識・技能、思考力・判断力・表現力、学びに向かう力・人間性などを挙げ、「知的な力と協働的な力で構成されるそれぞれの力は、相互かつ循環的に育成されていく」とした。

　また「健康な心と体」「自立心」など、幼稚園修了時の具体的な姿を示す「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」について解説。小学校との接続に当たっての留意事項として、小学校以降の生活・学習の基盤の育成につながることを配慮し、幼児期にふさわしい生活を通して創造的な思考や主体的な生活態度などの基礎を培うようにすることなどを示した。

　最後に、子どもの教育・保育をテーマに意見を交流した。

(道・道教委 2017-10-17付)