学校活性化へ成果を共有　道高校総合学科教育研究大会開く

（関係団体 2017-11-17付）

約７０人が参加し、講話や研究協議などを通して職能の向上を図った

　【浦河発】道高校長協会総合学科部会（藤井勝弘部会長）は十月中旬の二日間、浦河高校で第十八回道高校総合学科教育研究大会を開いた。全道の総合学科高校の教職員をはじめ、道教委、日高教育局、浦河町教委、様似町教委など関係機関から約七十人が参加し、全体会や講話、研究協議などを通して、総合学科教育のさらなる充実に向け研鑚を積んだ。

　開会式では、藤井部会長（石狩翔陽高校長）があいさつ。「次期学習指導要領を見据えた各学校の取組を推進できるよう、本研究大会で情報共有を図っていただきたい」と述べ、大会の成果に期待を寄せた。続いて、池田拓浦河町長、坂下一幸様似町長、道教委新しい高校づくり推進室の相馬哲也参事（改革推進）が来賓祝辞。このうち、池田町長は高校生が企画発案した町のイメージキャラクターを紹介しながら、「浦河高では、子どもたちがふるさとへの興味と理解を深める授業に取り組んでいる。それぞれの地域で、地域の“宝”となる“人”を育てていただきたい」と呼びかけた。

　主管する浦河高の生田仁志校長は「地域としての考え方や地域の広がりを活動のフィールドに、総合学科としてどんな生徒を育てていくのか。これからの方向性を考えながら、使命感を高めていける大会になれば」と期待した。

　全体会では、㈱ベネッセコーポレーション道支社の小原宏介氏が「総合学科の趣旨と次期学習指導要領との関連」と題して講話。課題探究型学習・課題解決型学習についてのアンケート調査結果に基づき総合学科の特徴などについて説明。「次期学習指導要領の主な変更点は“探究”がキーワード」と指摘。その上で「探究は、今まで総合学科が取り組んできたこと。高校教育改革・高大接続改革は総合学科の強みを生かせる。プラスアルファとしてカリキュラム・マネジメントを使うことがさらなる発展につながる」と強調した。

　二日目は、公開授業のほか、第一分科会で「総合的な学習（探究）の時間」、第二分科会で「産業社会と人間」、第三分科会で「学校全体でキャリア教育」をテーマに、それぞれ研究発表や協議を実施。積極的に意見を交換し、実践の成果を共有した。

(関係団体 2017-11-17付)