道小学校家庭科教育連盟が道南大会 豊かな心と実践力育もう 120人参加、公開授業・講演など
(関係団体 2017-11-16付)

道小学校家庭科教育研究大会開会式
子ども自身が考えを深める教育の在り方を学んだ

 【函館発】道小学校家庭科教育連盟(新岡惠会長)は十日、函館市立青柳小学校(小川祥子校長)で、第五十五回道小学校家庭科教育研究大会道南大会を開いた。大会主題「未来を創り出す豊かな心と確かな実践力を育む家庭科教育」のもと、道内各地域から約百二十人が参加し公開授業や講演などを通じて、研鑚を積んだ。

 同連盟は本年度、研究主題に沿って、①生活を見つめることで疑問や気づきを生む教材化②子どもの言葉や行動が変化する教師のかかわり―の二つの視点で研究を進めてきた。

 ①では、子ども自ら、家庭生活を見つめ課題を発見し、解決していくことができるようにするため「学びの必然性を生み出す具体的な題材構想」「題材の導入や一単位時間における課題設定」を取り入れた授業を実施することで、子どもが目的意識や課題をもちながら主体的に学び続けていく姿勢の育成を図った。

 ②では、「子どもの知識・理解、考えの広がりや深まりを適切にとらえて支援すること」を重点とし、子どもが友達や教師の経験、価値観にふれながら、自分の消費生活に関する価値観に気づき、それを見直すとともに、自身の価値観の明確化を図る深い学び目指す子どもの姿を目指した。

 また、児童の成長や言動の変化をとらえやすくするために「自分の考えをより明確にする」「友達の考えや新たな情報」「一単位時間の学びの過程を振り返り、考えの変化が分かる」の三つが記入できるワークシートも導入した。

 開会式では、新岡会長があいさつ。東日本大震災で母親を亡くした女子高生のエピソードを紹介しながら「あらためて家庭科教育の重要性を実感した。子どもに生きていくための術を教えるためにも、指導のさらなる充実が必要」と強調。これからの時代に必要な生きる力が求められている子どもの育成と家庭科教育の充実に向けて、大会の成果に期待を示した。

 続いて、大会実行委員長を務める会場校の小川校長があいさつに立ち「子どもたちのよりよい姿の実現を目指す授業と姿勢を感じてほしい」と呼びかけた。

 渡島教育局の河原範毅局長と函館市教委の辻俊行教育長が来賓祝辞。河原局長は「家庭科は、日常生活における技能や知識の育成に向けて、なくてはならない授業。本日の成果を各校にもち帰り、授業や研究の充実を」、辻教育長は「学力向上には、家庭における正しい生活習慣が必要。一方で、家庭科の研究を学校単位で行う難しさもある。大会を通して、理解と知識を深めてほしい」と呼びかけた。

 開会式終了後、研究提言や公開授業、研究協議のほか、道教育大学札幌校の佐々木貴子教授が「小学校における消費者教育を考える」と題し講演した。

(関係団体 2017-11-16付)

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