札幌市教育地図研究会　特別賞など１３９点展示　第３８回社会研究作品展開く

（関係団体 2017-11-15付）

特別賞受賞作品のうち７点を全国作品展に出品する

　札幌市教育地図研究会（永宮愼也会長）は三・四日、市内のかでる２・７で第三十八回札幌市児童生徒社会研究作品展を開いた。市内小・中学生が応募した作品から特別賞と特選を受賞した作品百三十九点を展示した。

　作品展は、将来のよき札幌市民・道民の育成に寄与するため、昭和五十五年に開始。以来、市内小・中学生の社会科・生活科の学習や、環境学習をはじめとした総合的な学習の時間などの発表の場として実施してきた。

　本年度は、市内六十二校から七百二十四点の応募があり、審査の結果、特別賞三十四点、特選百五点が受賞した。

　特別賞のうち、最高位の国土地理院長賞には、塩見花乃子さん（藻岩小六年）の作品「札幌川沿冬安全地図」が輝いた。塩見さんは自分が住む地域の地形を調べたほか、冬に発生しやすい災害とその対策などを、国や道、市の関係機関に取材。様々な人たちが防災・減災に取り組んでいることを知り、自分には何ができるのかを考え、作品にまとめた。

　札幌市長賞を受賞したのは、逢坂里歩さん（稲積中三年）の作品「手稲人口未来図」。近隣の高校で学級減があると知ったことをきっかけに、手稲区の人口動態を調べ、少子化の実態を確認した。さらに、調査結果や札幌市教委への取材をもとに、今後の学校規模を予測して作品にまとめ、人口減少への認識を新たにした。

　特別賞の作品のうち、七点を全国児童生徒地図優秀作品展に出品する。

　学校賞は、道教育大学附属札幌小学校と稲積中学校が受賞した。

　作品展には、塩見さんと逢坂さんの作品をはじめ、特別賞と特選の受賞作品百三十九点を展示。

　また、三日には同会場で表彰式も執り行った。あいさつに立った永宮会長は、本年度の受賞作品について「いずれも独自の視点で考え抜かれた素晴らしい作品。今、教育の世界では〝主体的・対話的で深い学び〟が重視されているが、子どもたちの作品は、これらの視点のさらに先をいくもの」とたたえた。

(関係団体 2017-11-15付)