札幌市教委が部活動基準作成　定期的な休養日設定を　来年４月実施へ対応要請

（市町村 2017-11-20付）

　札幌市教委は、生徒と教職員双方の負担を踏まえた部活動の活動基準を定め、十七日付で市立中学校・中等教育学校・高校・特別支援学校の校長に通知した。部活動の休養日について、少なくとも月一回、学校として平日にすべての部活動で休養日を設定することをはじめ、練習時間を平日二時間程度、休日三時間程度とすることなどを盛り込んだ。部活動休養日の定期的な設定は、生徒の安全面・健康面などの観点で重要なため、遅くとも三十年四月から、活動基準に基づく部活動が実施できるよう対応することを求めている。

　札幌市教委では、市立学校の部活動について、一部で活動時間が長時間に及ぶとともに、定期的な休養日が設定されておらず、生徒の安全面・健康面における負担過重が懸念されるほか、顧問教諭が単独で部活動運営に当たり、負担が集中すると認識。

　これらの課題解消に向け、市立学校における部活動の活動基準を定め、それに基づく練習時間や休養日を適切に設定の上、部活動を実施するよう求めた。

　活動基準は、①少なくとも月に一回は、学校として平日にすべての部活動の休養日を設定する②毎週土曜日または日曜日のいずれかを休養日とする③少なくとも週に一日は、平日に休養日を設定する④通常の練習時間は、平日二時間程度とする⑤土日、祝日、長期休業期間中の練習時間は、三時間程度とする⑥練習試合は、半日で終了するよう設定する―の六点。

　通知では、部活動の活動日数や練習時間などが活動基準にどの程度適応しているのかを点検の上、生徒と顧問教諭双方にとって過度な負担が生じない、持続可能な部活動の体制整備に向けた取組を進めるよう要請した。

　特に、部活動休養日の定期的な設定は、生徒の安全面・健康面などの観点から極めて重要なため、校長が率先し、顧問教諭や地域・保護者との対話を重ねるなどして、遅くとも三十年四月からは、活動基準による部活動の実施に向けて、所要の対応を行うよう求めた。

　また、部活動指導者の担い手確保には、学校全体の協力体制構築だけではなく、地域の協力・連携が重要と指摘。地域の状況に応じて、外部人材の積極的な活用を検討するよう呼びかけた。

(市町村 2017-11-20付)