札幌市中学校長会が全体研修会 教育充実への道筋示す 職能向上目指し研究発表(市町村 2017-11-16付)
「未来を築き、ともに社会を創る力を育む札幌市中学校教育」を研究基本主題に掲げ、7部が研究発表を行った
札幌市中学校長会(土佐林仁会長)は十四日、ホテルライフォート札幌で全体研修会を開いた。研究部や進路指導部など七部が研究発表。校長としての職能の向上を図った。
同会では研究基本主題を「未来を築き、ともに社会を創る力を育む札幌市中学校教育」と設定。三ヵ年継続研究の二年目で、各部が研究を進めてきた。
開会式で土佐林会長があいさつ。中学校教育が七十年を迎えたことや同会の研究にふれ「未来を築き、ともに社会をつくる力を充実させるには、どのようなことが求められ、そのために校長としてどのような学校運営をなすべきなのか、私たち自身が充実への道筋を示すことができるかどうかが本日の全体研修会の評価になると思う」と話した。
また、札幌市教委の引地秀美学校教育部長が来賓あいさつ。約十年に一度の学習指導要領改訂にふれ「校長の豊富な教育実践に基づく、高い見識を生かした未来志向の学校づくりを実現するまたとないチャンスと考えることができる。校長のリーダーシップとマネジメントのもと、教職員の創造性と協働性に満ちた学校運営にこれからもご尽力いただければ」と話した。
続いて、研究部、進路指導部、特別支援教育部、管理部、施設部、指導部、保健体育部の七部が研究発表した。
このうち、研究部では北陽中学校の玉村郁子校長、東白石中学校の木村嘉宏校長、厚別中学校の遠山博雅校長が「未来を築き、ともに社会を創る力を育む教育課程」について発表。研究の視点として、確かな学びの培いを検証する項目を「自立を目指した授業づくりや課題探究的な学習の展開」「生徒自らが進んで学ぼうとする意欲の育み」「協働が機能した確かで多様な学びの展開」の三点、豊かな心の育みを検証する項目を「自立に向けての人間性を育む道徳教育」「協働を機能させ、社会性や能動性を高める学習活動」の二点としたことを説明した。
実施したアンケート結果から各校の実践状況などを紹介。今後に向けた課題として、確かな学びを培うために「評価の改善に向けた組織的な研修の必要性」「深い学びの視点における教員の共通認識や授業展開の工夫」の二点、豊かな心を育むために「協働を機能させた社会性や能動性を高める学び」「人間性を育む道徳教育」の二点を挙げた。
また「確かな学びの培いと豊かな心の育みは、未来を築き、ともに社会をつくる力の育みにとって両輪と言える」と強調。
また、各校の特色を生かした取組の実践が充実している一方で、教職員の意識改革などにおいて工夫改善の余地があることを指摘し、研修の充実を求めた。
(市町村 2017-11-16付)
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