札幌市がオリパラ教育検討会議　実践事例集案、副教材案を提示　内容充実へ意見交わす

（市町村 2017-11-16付）

副教材案に関し、スポーツ施設を紹介するページについて意見が出た

　札幌市スポーツ局は九日、ニューオータニイン札幌で、第三回オリンピック・パラリンピック教育検討会議を開いた。議事では、事務局が札幌らしさを生かしたオリパラ教育の実践事例集案と副教材案を提示。案をもとに意見を交換した。

　国は、三年後の東京五輪開催に向け、五輪の精神とその価値に基づくスポーツを全国に普及させる「オリンピック・ムーブメント」などを実施している。

　札幌市教委では、その趣旨を踏まえ、二十八年度からオリンピック・パラリンピック教育推進事業を実施。これまで、オリンピアン・パラリンピアンを学校に招いた学習などを行ってきた。

　会議は、市教委の事業を中核に据え、今後の学校教育における札幌らしさを生かしたオリパラ教育を推進するための具体的な方策の検討を行うことを目的に市が設置。これまでに、小学校三年生対象の副教材素案や中学校・高校の教員用実践事例集素案、札幌オリンピックミュージアムを活用した学習モデルなどについて話し合いを重ねてきた。

　この日は、はじめに事務局がオリパラ教育を推進するための方策として、各校種の校長会などを通して周知していくことや、小学校の『教育課程編成の手引き』にオリパラ教育の推進について記載する予定となっていることなどを説明した。

　また、第二回会議の意見をもとに修正を加えたオリパラ教育の副教材案と教員用の実践事例集案を提示。副教材ではオリパラそのものについての学びなどのページを拡充したこと、実践事例集ではオリパラ教育推進の背景などを解説したページを追加したことを説明した。

　委員からは、副教材の市内スポーツ施設を紹介するページについて「障がい者が利用することを考えたときの情報を」「多様な人がアクセスしやすい情報を盛り込んでは」などの意見が出た。

　実践事例集に関しては、オリパラ教育を紹介する文言などについて修正意見が挙がった。

　今後は、会議での意見をもとに事務局の作業部会が修正を加え、本年度中に副教材と実践事例集を各校に配布する予定となっている。

(市町村 2017-11-16付)