札幌市信濃中開校７０周年　新たな飛躍誓い合う　記念式典挙行、講演なども

（学校 2017-11-28付）

　札幌市立信濃中学校（小池千秋校長）の開校七十周年記念式典が十七日、同校で挙行された。全校生徒や関係者など約五百人が出席。厚別区で最初の中学校として開校した歴史を引き継ぎ、新たな飛躍を期することを誓った。

　同校は、昭和二十二年に白石村立信濃中学校として開校。過去には、当時の白石村の方針で廃校となる危機に陥るも、地域の有志とＰＴＡに支えられ存続してきた。「深く考える生徒」「豊かな心で実践する生徒」「強くたくましい生徒」の三点を教育目標に掲げ、これまで一万六千人以上の卒業生を輩出してきた。

　この日、記念式典に先立ち、公開授業を実施。国語、社会、数学、理科、音楽、英語の十一授業を公開した。

　式典では、国歌斉唱のあと、小池校長があいさつ。これまでの同校の歴史を紹介し「明るく素直な心をもち、お互いのよさを認め、日々穏やかに学校生活を過ごしているみんなの姿こそが、本校のよき伝統であり一番の宝」と述べた。

　また、今後の社会では人工知能の進化や人口の減少などによって、自ら課題解決する場面や人と人が直接かかわる機会が減っていくことを指摘。「これからの予測困難な時代に立ち向かい、相手を思いやり、人とのつながりを大切にできる社会を築いてほしい」と話した。

　続いて、札幌市教委の檜田英樹教職員担当部長、同校ＰＴＡ会の中嶋正人会長、同校同窓会の石井光久会長が祝辞。うち、檜田教職員担当部長は、同校が先人たちによって守られてきたことにふれ「先人の強い決意と開拓精神に思いをはせながら、気持ちを新たに充実した学校生活を送ってほしい」と呼びかけた。

　また、同校生徒会書記局が同校の歴史をスライドで紹介。生徒たちがつくった詩も披露した。

　このほか、全校生徒が校歌を斉唱し、吹奏楽部による演奏などを行った。

　最後に、生徒代表の荒木愛梨さんが「一年一年の歩みが、未来へのバトンとなることにあらためて気づかされた。勉強や部活動などにまい進し学校生活を充実させるとともに、つぎの世代へしっかりとバトンを渡していきたい」と締めくくった。

　このあと、書家の若山象風氏が「天職を生きる」と題して記念講演を行った。

(学校 2017-11-28付)