岩見沢農業高がグローバルＧＡＰ取得　道立高で初、９品目同時　海外での販売など検討

（学校 2017-11-27付）

　【岩見沢発】岩見沢農業高校（畠山佳幸校長）は、農産物の生産工程の安全性を保証する国際規格「グローバルＧＡＰ」の認証を道立高校で初めて取得した。トマト、ホウレンソウ、米など九品目の認証を同時取得。審査機関の関係者によると、初回で九品目の取得は国内で例がないという。同校は今後、海外での販売や東京五輪での食材提供も検討しており、畠山校長は「北海道の農業教育の推進につながれば」と期待する。

　同校は本年度、次世代の農業人材の育成を図るため、グローバルＧＡＰの認証取得に向けた取組を開始。五月に農業科学科の生徒一～三年生で構成する「ＧＧＡＰチーム」を発足させた。

　生徒は「水稲班」「野菜班」「畑作班」「ＳＳＨ班」などと役割分担し、農産物の安全性を保証する生産工程管理を学習。安全な工程管理のための施設整備、資材の整理整頓や農薬の安全な管理方法の整理など、授業以外に自主学習会を開くなど、学習に励んだ。

　対象農産物は、トマト、ホウレンソウ、サツマイモ、タマネギ、ナガネギ、大豆、ニンニク、スイートコーン、米の九品目。生徒たちだけで九月の認証審査に臨み、九品目の認証を同時取得した。審査機関の関係者によると、初回で九品目の認証を同時に取得することは国内で例がないという。

　同校の畠山校長は「道内のほかの農業高校のモデルとなるために、九品目の認証取得を目指した。取組を契機に、北海道の農業教育の推進につながれば」と期待する。

　担当教諭は、取組を通して生徒の自主性やチームワーク、職業意識が向上したとし、大きな教育的効果があったと話す。

　今後、早ければ本年度内に輸出や海外市場のニーズ把握に関する学習に加えて、海外での販売体験を行うことを検討。また、東京五輪・パラリンピックでの食材提供も目指している。

　同校は十二月十四日、岩見沢市民会館まなみーるでグローバルＧＡＰ認証報告会を開く予定。

(学校 2017-11-27付)