【解説】高校づくり指針素案への意見

（解説 2017-11-30付）

　道教委は、二十八日の第八回道教育推進会議高校専門部会で「これからの高校づくりに関する指針」素案に対する意見を報告した。十～十一月に全道で開いたこれからの高校づくりに関する指針素案にかかる意見を聞く会やパブリックコメントで聴取した意見などをまとめた。

　主な意見をみると、全日制課程の望ましい学級規模を四～八学級として再編整備を進める方針について「地方に高校がなくなり、都市部と地方の教育格差が拡大する」「三学級以下であっても望ましい学校をつくっていくという視点で指針をつくってほしい」との声があった一方、「実際の教育活動としては必要な規模」「基準は安易に変えるべきではない」との声もあった。

　一学年三学級以下の小規模校の再編基準に関して「一自治体一高校のところは存続を図るなど、地域に根ざした新しい指針にしてほしい」「ＩＣＴの活用などによって地域の小規模校を残し、学習意欲のある生徒が少しでも通いやすい環境を維持していく方が得策」「さらに多くの高校を再編対象とするのは現実的ではない」などの意見が寄せられた。

　学級定員に関しては、教職員の労働環境の改善や、生徒一人ひとりに行き届いた教育を行うことなどを理由に、少人数学級を求める声が多く挙がった。

　道外からの入学者受け入れに対しては「卒業後に地域に残ってくれる可能性も出てくると、将来の見通しが非常によくなる」「地域として努力して特色ある学校づくりを進めている学校の場合は拡大するべき」などの意見があった。

　地域連携特例校においては「コミュニティ・スクールの導入が非常に重要になる。地方だけではなく、都市部の学校にも導入を検討してほしい」と期待する声が挙がった。

(解説 2017-11-30付)