【解説】学校における働き方改革(解説 2017-12-01付)
中央教育審議会初等中等教育分科会の学校における働き方改革特別部会は十一月二十八日に第八回会合を開き、中間まとめ案について審議した。
「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について」と題した中間まとめ案をみると、これまで学校・教師が担ってきた代表的な業務として十四種類を挙げ、その在り方について検討。
例えば、学校徴収金の徴収・管理は「基本的には学校・教師の本来的な業務ではなく学校以外が担うべき業務」であり、地方公共団体が担うべきと指摘。学校が担わざるを得ない場合でも、事務職員などに業務移譲しながら、教師の業務としないようにするべきとの考えを示している。
勤務時間については、自己申告方式ではなく、服務監督権者である教育委員会などがICT活用やタイムカードなどによって客観的に把握・集計するシステムを直ちに構築するよう努める必要があるとしている。
また、運動部活動における適切な活動時間や休養日の設定、長期休業期間中における一定期間の学校閉庁日の設定などを行うべきと提言。これらの取組を行う際は、学校が学校運営協議会などを活用して、保護者や地域の理解を得るほか、文部科学省や教育委員会などがPTA団体などの協力を得て、取組を支援する必要性も挙げている。
業務改善を図るためには、校長など管理職のマネジメント能力が必要不可欠とするとともに、教職員全体の働き方に関する意識改革の必要性も示している。
時間外勤務抑制に向けた制度的措置にもふれ、文科省に対して「勤務時間に関する数値で示した上限の目安を含むガイドラインを早急に検討して示すべき」と求めている。
(解説 2017-12-01付)
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