特別支援教育に関する基本方針案―道教委　医療的ケアの方向性示す　推進の考え方に合理的配慮追加

（道・道教委 2018-02-26付）

　道教委は、特別支援教育に関する基本方針案をまとめた。より参照しやすいものとなるよう、構成を素案段階の四章から三章に変更。特別支援教育の推進に関する基本的な考え方に関する項目に「学校における合理的配慮の提供」を新たに追加したほか、医療的ケアの充実に向けた方向性と方策、自立と社会参加に関する方策を拡大・充実した。来月の教育委員会会議で決定する。

　特殊教育から特別支援教育への転換が図られ十年が経過したことを踏まえ、この間における本道の現状や課題を明らかにし、特別支援教育の推進に関する基本的な考え方や、特別支援教育の充実に向けた方向性と方策を示すもの。適用期間は三十年度から三十四年度までの五年間。

　パブリックコメントや道議会での意見などを踏まえ、構成を素案段階の四章から三章へと変更。内容の重複を解消するとともに、より参照しやすいものとした。

　第一章「本道における特別支援教育の現状と課題」では、各学校種における現状と課題、教員の専門性向上、校内体制の充実など八項目を分類・整理。現行方針の推進状況をもとに、これまでの取組で継続するもの、一層の充実を図るものを記載している。

　第二章「特別支援教育の推進に関する基本的な考え方」では、「道総合教育大綱」の理念および「道教育推進計画」の施策の方向性、第一章で示した現状と課題を踏まえ、特別支援教育の推進に関する重要かつ基本的な考え方を示した。素案からの変更点として「学校における合理的配慮の提供」の項目を追加して計九項目とした。

　第三章「特別支援教育の充実に関する方策」では、一章で示した現状と課題に対応する形で方向性と方策を整理。各学校種に関する方策として、特別支援教育コーディネーターの複数指名など校内体制の充実、「個別の教育支援計画」「個別の指導計画」の作成・活用の促進などを掲げている。

　素案からの変更点として、医療的ケアの充実に向けた方向性や方策を見直したほか、自立と社会参加に関する方策を充実・拡大した。

(道・道教委 2018-02-26付)