名寄市の小中学校施設整備計画素案　名寄中と名寄東中で更新検討　智恵文小は小中一貫校導入も視野

（市町村 2018-04-06付）

　【旭川発】名寄市は、小中学校施設整備計画（素案）をまとめた。計画期間は、三十～三十八年度の九年間。旧耐震構造で老朽化が著しい名寄中学校と名寄東中学校のほか、校舎が未耐震の智恵文小学校では小中一貫校の導入も含め施設整備を検討。各校の課題を踏まえ、新増築・改築・大規模改造・耐震補強など適切な整備手法を探る。

　市内の学校施設は、築三十年以上が六校、築四十年以上が二校あり、加えて、耐震基準を満たしていないと思われる施設が四校に七棟存在する。また、教職員住宅については全戸数百六戸のうち、六四％が築三十年以上経過。中長期的な視点に立った学校施設の効率的かつ計画的な整備が求められている。

　学校施設整備の基本的な考え方として、①子どもたちの主体的・対話的で深い学びの実現②安全でゆとりと潤いのある施設③地域と連携した施設―の三点を掲げた。その上で、耐震化の推進や適切な維持保全による施設・設備の長寿命化、整備にかかる財源対策を進める。

　具体的には、名寄中と名寄東中は旧耐震構造に加え老朽化も著しいことから、児童生徒数推移を踏まえた施設の適正規模や財政状況も考慮し校舎および屋内運動場の整備を検討。校舎が未耐震となっている智恵文小は、今後の智恵文地区の小中一貫校の導入を含めて、施設整備の面での検討を進める。　三校いずれも施設整備の課題を踏まえ、新増築・改築・大規模改造・耐震補強など適切な整備手法を探る。

　新耐震基準で築三十年以上経過している施設についても、劣化状況を踏まえて改修方法や改修時期などを検討する。

　教職員住宅の整備は、市街地については民間アパートなどの活用が可能であることから、郊外のみ施設の劣化状況等を考慮して整備を推進。閉校学校施設は、再活用には耐震補強などが必要となることから、今後の活用方法は未定となっている。長期間の放置は様々な問題が生じることから、解体とその後の跡地利用についても検討を行う。また、耐震基準を満たしている閉校施設は地域と連携しながら再活用を検討していく。　

(市町村 2018-04-06付)