幌延町30年度教育行政執行方針 外国語活動の質を確保 小・中学校にタブレット整備
(市町村 2018-04-06付)

幌延町教委木澤瑞浩
幌延町教委・木澤瑞浩教育長

 【稚内発】幌延町教委の木澤瑞浩教育長は、三月中旬の第一回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。ICT機器を積極的に活用した授業の実践のため各小・中学校にタブレットなどを整備するほか、テレビ会議システムを活用した遠隔授業、交流授業を推進することを表明。新学習指導要領に対応した外国語活動などの質を確保するため、外国語指導助手、学習支援員を配置する考えを示した。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

▽確かな学力の向上

 学習指導においては、チーム・ティーチングの充実やICTを活用した分かる授業づくり、基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着に努める。また、家庭や地域と連携した学力向上の方策として、家庭での学習習慣を確立するための生活リズムチェックシートなどを積極的に活用していく。

▽豊かな心の育成

 幌延小学校の道道徳教育推進校事業の成果をもとに、考え、論議する道徳教育への転換を図り子どもたちの道徳性を育む。さらに、道徳の時間を公開し、家庭や地域に開かれた道徳教育に努める。

▽特色ある教育の推進

 教育の情報化については、道教委の教育の情報化推進指針に基づき、タブレットや実物投影機等のICT機器を積極的に活用した授業を実践し、子どもたちの情報活用能力を育む。

 町の総合戦略の学校ICT活用推進事業において、本年度は各小・中学校のパソコン教室用および特別支援教育用タブレットなどを整備する。また、テレビ会議システムを活用し、広域性を有する本町の特性に応じた遠隔授業や交流授業を推進する。さらに、前年度提供を受けた人間型ロボットを活用して、プログラミング教育への興味関心を高める。

 外国語教育では、小学校の新学習指導要領に対応した外国語活動や外国語科の指導内容の質を確保するため、外国語指導助手と学習支援員を配置する。

▽地域と支え合う学校づくり

 学校と保護者や地域住民がともに知恵を出し合い、協働しながら子どもたちの豊かな成長を支える仕組み、学校運営協議会制度の導入について段階的に推進していく。

▽心の教育相談体制の推進

 いじめに関するアンケート、よりよい学校生活と友達づくりのためのアンケートの全学年実施や日常の観察はもとより、計画的な教育相談を実施する。また、幌延中学校には、生徒の悩みや不安を和らげるための心のサポート相談員を配置する。

▽特別支援教育体制の充実

 町特別支援教育連携協議会を中心に、稚内養護学校等の各関係機関と連携し、教育相談の充実を図るとともに、乳幼児期からの記録ができる子育てファイルの活用や、個別の教育支援計画を作成し、長期的な視点で乳幼児期から学校卒業後までを通して、個々に応じた的確な教育的支援の充実に努める。

 特別支援教育に関する教職員の専門性の向上や特別支援教育への理解を深める特別支援教育セミナーを開催する。

 さらに、通常学級においても支援を必要とする児童のために、特別支援教育支援員を幌延小に配置する。

▽安全安心な教育環境の推進と就学支援

 経済的理由によって就学困難と認められる児童生徒の保護者に対しては、学用品費や給食費等の援助制度、進学する学生に対しては町の奨学資金制度の活用啓発に努める。

▼社会教育

▽地域の営みに参画できる仕組みづくり

 地域の文化活動の充実を図るために、本年度の舞台芸術鑑賞事業では、開基百二十年記念事業として東京ブラススタイル公演を計画している。また、運動に親しむ機会の充実を図るため、軽体操教室やキッズダンス教室などを計画している。

▽子どもたちの自立を促す環境づくり

 幼児期における豊かな感性を育むため、親子ふれあい人形劇公演を開催。また、本物の舞台にふれ豊かな情操を養うため、本年度は中学生を対象に学校舞台公演を開催する。

(市町村 2018-04-06付)

その他の記事( 市町村)

木古内町の30年度教育行政執行方針 効果的にICT活用 特別支援教育支援員を増員

木古内町教委野村広章 【函館発】木古内町教委の野村広章教育長は、三月上旬の定例町議会で三十年度教育行政執行方針を説明した。学校教育ではICTなどを効果的に活用し、主体的・協働的・探究的な学びを促す授業実践や非常...

(2018-04-09)  全て読む

函館市教委が合同校長会議 本年度から振興計画実施 学校経営充実の重点説明

函館市定例合同校長会議  【函館発】函館市教委は三日、市国際水産・海洋総合研究センターで定例合同校長会議を開催した。市教委の管理職や市内の幼・小・中・高校の園長、校長など合わせて九十八人が出席。本年度の学校経営充実...

(2018-04-09)  全て読む

八雲町の30年度教育行政執行方針 全中学校区でCS実施 いじめ問題サポートチーム立ち上げ

八雲町教委田中了治 【函館発】八雲町教委の田中了治教育長は、三月上旬の定例町議会で三十年度教育行政執行方針を説明した。全中学校区で実施する小中一貫型コミュニティ・スクールについては「学校・家庭・地域・行政がよ...

(2018-04-09)  全て読む

札幌市内小学校で入学式挙行 期待を胸にスタート

札幌市内小学校入学式  札幌市立小学校百九十九校は六日、一斉に入学式を執り行った。新入生一万四千五百十五人が、期待に胸を膨らませ、小学校生活のスタートを切った。  三十年度の新入学児童は、二十九年度より四百三十...

(2018-04-09)  全て読む

札幌市経済観光局のものづくり学校祭 対象を高校生すべてに 体験型展示イベント9月開催

 札幌市経済観光局は、本年度のものづくり学校祭について、対象を市内の高校一年生から一~三年生に拡充する。市内のものづくり関連企業による体験型の展示イベントを通して、ものづくりの面白さを伝える...

(2018-04-09)  全て読む

豊浦町30年度教育行政執行方針 豊浦小学習指導員を増員 教員の研修機会拡充・充実

 【室蘭発】豊浦町の佐々木浩治教育長は、三月上旬に開会した定例会で教育行政執行方針を説明した。個別指導の充実については、豊浦小学校に学習指導員を増員し、より効果的な指導の充実に取り組むことを...

(2018-04-06)  全て読む

札幌市子ども未来局が子ども食堂などへアンケート 4割が学校と連携希望 利用者の確保など課題に

 札幌市子ども未来局は、市内で子ども食堂など〝子どもの居場所づくり〟を行っている団体に行ったアンケート調査の結果をまとめた。五十団体にアンケートを送付し、三十六団体が回答した。団体の利用者に...

(2018-04-06)  全て読む

名寄市の小中学校施設整備計画素案 名寄中と名寄東中で更新検討 智恵文小は小中一貫校導入も視野

 【旭川発】名寄市は、小中学校施設整備計画(素案)をまとめた。計画期間は、三十~三十八年度の九年間。旧耐震構造で老朽化が著しい名寄中学校と名寄東中学校のほか、校舎が未耐震の智恵文小学校では小...

(2018-04-06)  全て読む

南幌町30年度教育行政執行方針 公設学習塾を新たに開設 CS導入して地域の意見反映

南幌町教委小笠原正和  【岩見沢発】南幌町教委の小笠原正和教育長は、三月上旬の町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。小・中学校に学校運営協議会を設置したコミュニティ・スクールを導入する考えを表明。小・...

(2018-04-06)  全て読む

東川町30年度教育行政執行方針 「グローブ」を新教科に 学校給食で世界の料理提供

東川町教委林万里  【旭川発】東川町教委の林万里教育長は、三月上旬開会の第一回定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。二十九年度に文部科学省の委託事業・研究開発学校制度の指定を受けた新領域「グローブ(Gl...

(2018-04-06)  全て読む