札幌市子ども未来局が子ども食堂などへアンケート 4割が学校と連携希望 利用者の確保など課題に(市町村 2018-04-06付)
札幌市子ども未来局は、市内で子ども食堂など〝子どもの居場所づくり〟を行っている団体に行ったアンケート調査の結果をまとめた。五十団体にアンケートを送付し、三十六団体が回答した。団体の利用者について、困難を抱え支援が必要だと思われる子どもや世帯が「多くいる」「ある程度いる」と答えた団体は約七割。こうした子どもや世帯への対応において、これまで以上の連携・協力を希望する機関は「学校」と回答した団体が多く、約四割を占めた。
市では、学校や児童会館、家庭以外の〝第三の子どもの居場所〟となる子ども食堂などが広がりをみせていることから、昨年十二月、運営団体向けアンケート調査を実施。地域で子どもの居場所づくりを行っている団体の実態や課題を把握し、今後の子どもの居場所づくりの支援策を検討する際の参考にすることを目的としている。
アンケートは、同局が新聞記事やインターネットなどを参考に把握した、子どもに無料または低額で食事を提供する子ども食堂や学習支援などを実施する五十団体に、郵送で送付。調査期間は昨年十二月下旬からことし二月末までで、三十六団体が回答した。
内容をみると、運営主体の主たる事業はNPO法人が十四団体と最も多かった。このほか、飲食店や民間企業、商店街組合なども挙げられている。
開設のきっかけや動機について「子どもや子育て世帯の居場所づくり」に関する意見が最も多く、次いで「貧困・孤食対策」「地域の居場所・多世代交流」に関する意見が多かった。
活動内容や取組については「無料または低額での食事の提供」を三十二団体が実施しており、約九割を占めた。また、同時に「遊びや体験のプログラム」「多世代で交流できるプログラム」を行う団体も多かった。
主な利用者は「乳幼児と保護者」の回答数が最多となっており「小学生と保護者」「小学生」「中・高校生」の順で続いた。
利用者のうち“困難を抱え支援が必要と思われる子どもや子育て世帯”が「多くいる」と回答したのは七団体、「ある程度いる」と回答したのは十八団体で、全体の約七割を占めた。
支援が必要と思われる子どもや子育て世帯に対応したことが「ある」と答えたのは十六団体で、内容として「子ども・若者の相談にのる。必要があれば相談機関につなげた」などの意見が寄せられた。「ない」と答えたのは十七団体、不明が三団体となっている。
また、支援が必要と思われる子どもや子育て世帯への対応において、よく連携・協力しているのは「町内会・自治会」「学校」「市民団体・NPO団体」の順で多かった。これまで以上の連携・協力を希望する機関については「学校」と答えた団体が多く、約四割となった。「児童会館」「行政」との回答も多かった。
運営上の課題については、「利用者の確保」「寄付などの支援」「資金の確保」の回答が多く、ほぼ同数。続いて「担い手の確保」「運営場所・施設の改善」「地域の理解」が多かった。
(市町村 2018-04-06付)
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