豊浦町30年度教育行政執行方針 豊浦小学習指導員を増員 教員の研修機会拡充・充実
(市町村 2018-04-06付)

 【室蘭発】豊浦町の佐々木浩治教育長は、三月上旬に開会した定例会で教育行政執行方針を説明した。個別指導の充実については、豊浦小学校に学習指導員を増員し、より効果的な指導の充実に取り組むことを表明。教職員の資質向上を見据え、胆振教育局や胆振教育研究所などと連携し、研修機会の拡充および校内研修の充実を図る考えを示した。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の充実

▽確かな学力の向上

 本町における子どもたちの基礎的な学力は、例年実施している全国学力・学習状況調査の結果からみてきたが、二十九年度は実施日の天候が荒れ模様となったため当日実施できたのは小規模校のみだった。 そのため、本町の数値は、参考値での結果となった。それによると小学校では四科目とも全国平均を下回ったが、中学校では二科目が全国平均を上回り、ほかの二科目が全国平均を下回るという結果になった。

 このことに対しては、各学校でこれらの結果を分析・検討し、町における共通した課題領域を明らかにするなど、より一層学力向上に向け取り組む。また、学習状況調査の中で課題となっている家庭での学習時間の少なさに対しても、家庭との連携・協力を図りながら取り組む。

 個別指導の充実については、これまでもチーム・ティーチングや習熟度別指導を行ってきているが、該当する学年を増やすため豊浦小に学習支援員を増員し、より効果的な指導の充実に取り組んでいく。

▽教職員の資質向上

 学校教育の充実については、教育活動の直接の担い手である教職員の資質・能力に負うところが極めて大きいことから、胆振教育局や胆振教育研究所、町教育研究会と連携を図り、研修機会の拡充や校内研修の充実を進め、授業の改善や指導力の向上に努める。

 また、次期学習指導要領の実施に向けた小学校における外国語教育の早期化や教科化、アクティブ・ラーニングを活用した授業づくりなど、新たな教育課題に対しても関係機関との連携を図り、研修機会の拡充に努めていく。

▽信頼される学校づくり

 学校が教育効果を発揮するためには、保護者や地域から信頼される学校づくりを行うことが重要である。昨年、教育委員会は町立の小学校三校と中学校一校をコミュニティ・スクールに指定し地域とともにある学校づくりを進めてきた。

 このことは、学校が目指す子ども像を地域や保護者と共有し、一緒になって子どもたちの学びの環境をより豊かなものにしようとする取組である。この活動を通して、学校と地域の協力関係を一層深めるとともに、学校を中心とした地域づくりにつながるよう取り組んでいく。

▼豊かな心と健やかな体の育成

▽道徳教育の充実

 道徳教育については、三十年度から教科書を使用し、「特別の教科 道徳」として位置付けられることになった。教科化された道徳教育については、自立した人間として他者とともによりよく生きるための基盤となる道徳性を身に付けるため、考える道徳や議論する道徳への授業の質的変換が求められている。各学校においては、道徳教育推進教師を中心として推進体制を組織し準備を整えているが、研修会などへの参加を積極的に働きかけるなど道徳教育のより一層の充実に取り組む。

▼社会教育の推進

▽少年教育の充実

 二十九年度、本町においては子どもたちの放課後や休日などの生活を充実させるために、放課後子供教室を実施した。保護者や子どもたちからも要望の多い事業のため、継続して取り組むとともに、さらなる内容の充実を目指す。

(市町村 2018-04-06付)

その他の記事( 市町村)

函館市教委が合同校長会議 本年度から振興計画実施 学校経営充実の重点説明

函館市定例合同校長会議  【函館発】函館市教委は三日、市国際水産・海洋総合研究センターで定例合同校長会議を開催した。市教委の管理職や市内の幼・小・中・高校の園長、校長など合わせて九十八人が出席。本年度の学校経営充実...

(2018-04-09)  全て読む

八雲町の30年度教育行政執行方針 全中学校区でCS実施 いじめ問題サポートチーム立ち上げ

八雲町教委田中了治 【函館発】八雲町教委の田中了治教育長は、三月上旬の定例町議会で三十年度教育行政執行方針を説明した。全中学校区で実施する小中一貫型コミュニティ・スクールについては「学校・家庭・地域・行政がよ...

(2018-04-09)  全て読む

札幌市内小学校で入学式挙行 期待を胸にスタート

札幌市内小学校入学式  札幌市立小学校百九十九校は六日、一斉に入学式を執り行った。新入生一万四千五百十五人が、期待に胸を膨らませ、小学校生活のスタートを切った。  三十年度の新入学児童は、二十九年度より四百三十...

(2018-04-09)  全て読む

札幌市経済観光局のものづくり学校祭 対象を高校生すべてに 体験型展示イベント9月開催

 札幌市経済観光局は、本年度のものづくり学校祭について、対象を市内の高校一年生から一~三年生に拡充する。市内のものづくり関連企業による体験型の展示イベントを通して、ものづくりの面白さを伝える...

(2018-04-09)  全て読む

幌延町30年度教育行政執行方針 外国語活動の質を確保 小・中学校にタブレット整備

幌延町教委木澤瑞浩  【稚内発】幌延町教委の木澤瑞浩教育長は、三月中旬の第一回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。ICT機器を積極的に活用した授業の実践のため各小・中学校にタブレットなどを整備する...

(2018-04-06)  全て読む

札幌市子ども未来局が子ども食堂などへアンケート 4割が学校と連携希望 利用者の確保など課題に

 札幌市子ども未来局は、市内で子ども食堂など〝子どもの居場所づくり〟を行っている団体に行ったアンケート調査の結果をまとめた。五十団体にアンケートを送付し、三十六団体が回答した。団体の利用者に...

(2018-04-06)  全て読む

名寄市の小中学校施設整備計画素案 名寄中と名寄東中で更新検討 智恵文小は小中一貫校導入も視野

 【旭川発】名寄市は、小中学校施設整備計画(素案)をまとめた。計画期間は、三十~三十八年度の九年間。旧耐震構造で老朽化が著しい名寄中学校と名寄東中学校のほか、校舎が未耐震の智恵文小学校では小...

(2018-04-06)  全て読む

南幌町30年度教育行政執行方針 公設学習塾を新たに開設 CS導入して地域の意見反映

南幌町教委小笠原正和  【岩見沢発】南幌町教委の小笠原正和教育長は、三月上旬の町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。小・中学校に学校運営協議会を設置したコミュニティ・スクールを導入する考えを表明。小・...

(2018-04-06)  全て読む

東川町30年度教育行政執行方針 「グローブ」を新教科に 学校給食で世界の料理提供

東川町教委林万里  【旭川発】東川町教委の林万里教育長は、三月上旬開会の第一回定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。二十九年度に文部科学省の委託事業・研究開発学校制度の指定を受けた新領域「グローブ(Gl...

(2018-04-06)  全て読む

豊頃町教委30年度教育行政執行方針 31年度にCS導入へ 特別支援教育支援員を2人配置

豊頃町教委山本芳博  【帯広発】豊頃町教委の山本芳博教育長は、三月上旬の第一回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。特別支援教育について、「二人の特別支援教育支援員を配置し、個別の教育支援計画によっ...

(2018-04-06)  全て読む