木古内町の30年度教育行政執行方針 効果的にICT活用 特別支援教育支援員を増員(市町村 2018-04-09付)
木古内町教委・野村広章教育長
【函館発】木古内町教委の野村広章教育長は、三月上旬の定例町議会で三十年度教育行政執行方針を説明した。学校教育ではICTなどを効果的に活用し、主体的・協働的・探究的な学びを促す授業実践や非常勤講師の配置などを通して質の高い授業を実施する方針を示した。特別支援教育については支援員を一人増員し、児童生徒のニーズに応じたきめ細かい支援を行っていくとした。
執行方針の概要はつぎのとおり
【学校教育の推進】
▼確かな学力を育む学習指導の充実について
各種調査などの結果から、町の児童生徒の学力の成果と課題を分析し、分かる・できる喜びや楽しさを実感させるための授業改善に努めるとともに、児童生徒一人ひとりの学習内容の確実な定着を図るため、学習の見通しをもたせたり、授業の終末で練習問題等に取り組ませるなど、指導過程の時間配分に留意した授業実践に努めていく。
ICTを効果的に活用し、児童生徒の課題解決に向けた主体的、協働的、探求的な学びを促す授業実践に努めるとともに、思考力、判断力、表現力などの資質能力を育む言語活動を取り入れた学習指導の充実を図る。
中学校においては、免許外指導の解消を図るため、道教委の退職者人材活用による非常勤講師を配置するとともに、数学科の少人数指導充実のための非常勤講師を配置し、引き続き質の高い授業を実施する。
家庭学習の習慣化に向けて、学校全体で統一すべき取組や発達の段階に応じた取組を推進するほか、放課後や長期休業中の補充学習など学習サポートによって基礎・基本の確実な定着に努めていく。
新学習指導要領に基づき、三十二年度に小学校高学年では外国語科、中学年では外国語活動が完全実施されることから、新年度からの移行期間においては英語教育の系統的な指導が求められる。そのため、中学校の英語科はもとより小学校における外国語活動などの充実を図るため、引き続きALTを活用し、取組を推進する。また、イングリッシュキャンプや英語弁論大会などへの児童生徒の積極的な参加奨励に努める。
▼豊かな人間性を育む教育の推進
新年度から始まる「特別の教科 道徳」については、道徳の時間を要として、家庭や地域社会との連携を図りながら学校の教育活動全体を通じて推進していく。
読書活動については、学校図書館の蔵書充実や公民館図書室との連携を図り、読書環境の充実に努めるとともに、朝読書や読書の習慣化を奨励し、感性や創造力、表現力を育む活動を推進してまいります。
▼健やかな体を育む教育の推進
全国体力・運動能力、運動習慣等調査から、成果と課題を分析し、子どもの生活習慣にかかわる課題解決に向けて、PTAや関係団体などと連携した取組を推進するとともに、体育の授業や校内での運動環境づくりの工夫など、日常的な運動習慣の形成に努める。
▼一人ひとりの持てる力を高める特別支援教育の推進
特別支援教育コーディネーターを中心に校内研修を推進するとともに、児童生徒一人ひとりのニーズに応じた支援の充実のため、個別の教育支援計画や指導計画を作成し、効果的に活用することに努めていく。また、児童生徒が安心して学校生活を過ごし、可能性を最大限伸ばしていくことができるよう、保護者や関係機関との早期連携に努める。
支援を必要とする児童生徒のために、特別支援教育支援員を一人増員して五人配置し、各学校の状況や児童生徒の教育ニーズに応じたきめ細かな支援を図る。
▼信頼される学校づくりの推進
学校は保護者や地域住民と協働しながら、児童生徒の豊かな成長を支えるため、コミュニティ・スクールの取組を進め、地域とともに歩む学校づくりを推進していく。
学校運営や児童生徒の学力・体力の状況などについて、学校評価を通じて適切に公表し、家庭や地域との情報の共有化に努める。
▼豊かな教育活動を推進する環境の整備
小・中学校において、ICT機器や義務教育教材備品の整備に努めるとともに、望ましい読書習慣を身に付けることができるよう、引き続き学校図書館の整備に努める。
【生涯学習活動の推進】
▼社会教育活動の充実
「無名塾」については、昨年に引き続き道教委の地域の豊かな社会資源を活用した土曜日の教育支援体制構築事業を活用し、事業の充実に努めていく。また、小学校低学年の子どもたちが社会教育事業に参加できるよう、新たに無名塾ジュニアを開設し、社会参加の促進に努める。
▼読書活動の普及促進
町子どもの読書活動推進計画に基づき、乳児に対するブックスタート事業や読書週間事業などの読書推進事業の実施を通して、各年代に適した読書に親しむ機会の充実に努める。
(市町村 2018-04-09付)
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