釧路市教委の標準学力検査結果 小学校国語は目標値超え 単位時間レベルで授業改善を(市町村 2018-04-10付)
【釧路発】釧路市教委は、二十九年度市標準学力検査の結果をまとめた。市内小学三~六年生と中学一・二年生の国語、算数・数学を対象に、昨年十二月に実施したもの。小学校国語は三~六年生のいずれも目標値を上回ったが、算数・数学は小学六年生以外の学年で目標値を下回った。基礎よりも活用に課題がみられ、市教委では「主体的・対話的で深い学びにつながる授業改善に努めたい」と話している。
市内の公立小学校全二十六校の三~六年生、中学校全十五校の一・二年生を対象に、国語、算数・数学の二教科で実施。学習指導要領に示された内容について標準的な時間をかけて学んだ場合、設問ごとに正答できることを期待した児童生徒の割合を示した目標値と比較して結果を示した。
小学校国語では三~六年生とも目標値を上回ったが、小学校算数は六年生で〇・二ポイント上回ったものの、三年生で五・四ポイント下回り、二年生も三・七ポイント、五年生も三・四ポイント下回った。中学校は二教科とも目標値を下回った。
国語の設問別正答率状況をみると、「漢字を読むこと」に比べ、「漢字を書くこと」の平均正答率が低く、特に「下学年配当の漢字を書くこと」に課題がある児童生徒が多かった。「作文」の設問はどの学年も無回答率が高く「指定された文字数や長さで書くこと」「二段落・三段落構成で書くこと」を苦手にしている傾向があった。
市教委は「全学年を通じて長い文章を読んだり、資料を見たりしながら自分の考えを文章にまとめることが苦手」と分析。「文章全体をとらえて読む」「指導事項を的確に押さえた読むことの指導」「児童生徒が学びたいと思える単元をデザインする」ことを重視していくよう呼びかけている。
算数・数学は、小学校のドリル学習で繰り返し取り組んでいる内容、中学校の履修して間もない内容は正答率が高かった。市教委では「学習内容の定着のために繰り返し取り組む工夫が必要。細分化して指導計画に組み入れるべき」とみている。
算数・数学の「活用」では、目標値を五ポイント以上下回るものが多かった。
市教委では「主体的・対話的で深い学びにつながる授業改善に努めてほしい」としており「学年の発達段階を踏まえたノート指導の充実・板書の工夫」「算数・数学的活動のより一層の充実」「単位時間レベルでのさらなる授業改善」「反復学習の取組の充実」の必要性を示している。
(市町村 2018-04-10付)
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