陸別町30年度教育行政執行方針 グローバル人材を育成 成果がみえる土曜授業推進(市町村 2018-04-10付)
陸別町教委・野下純一教育長
【帯広発】陸別町教委の野下純一教育長は、三月上旬の町議会三月定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。グローバルな人材の育成に向け、英語指導助手を招へいし、外国語活動や外国語科の授業に対応していく方針を表明。土曜授業については「これまでの内容を検証し、学校・家庭・地域の三者が連携を深め、成果がみえる取組になるよう努める」との考えを述べた。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼生涯学習の推進
生涯学習の推進については「学びあい・支えあい・郷土あい」をスローガンに掲げ、自らが学ぶとともに、習得した知識や技能を生かして主体的に地域課題の解決に取り組む活動につながる人材の育成に努める。こうした活動の機会としてふるさと教育を推進し「陸別の子は陸別で育てる」ことを主体に、町ぐるみで育む活動につなげる。
▼学校教育の推進
▽社会で生きる実践的な力の育成
子どもたちがこれからの時代を生きていくための力とは何かを地域と共有し、連携・協働しながら学校全体で教育の質を高めていく社会に開かれた教育課程の実現を目指す。
併せて、学校評価結果の分析および公表を通して、保護者の思いや期待に応える授業づくりや学校づくりを進めるとともに、学校経営の継続的な改善と教育活動の質の向上に努め、地域に開かれた学校づくりを進める。
地域の未来を担うグローバルな人材の育成について、外国語によるコミュニケーション能力を高める取組の推進として英語指導助手を招へいし、中学生をはじめ、小学三年生から始まる外国語活動や五年生からの外国語科の授業に対応していく。
特別支援教育および発達支援については、保護者および関係機関との連携を図り、切れ目のない一貫した指導や支援体制の充実と併せて専門員の派遣や特別支援補助員などの配置を行い、支援に努める。
▽豊かな心と健やかな体の育成
道徳教育では、教科としての指導計画の改善や考えを議論する道徳への授業改善を推進していく。また、授業実践を中核に据えた校内研修を促進し、道徳と各教科との関連を図り、豊かな心を育てるための指導の充実に努める。
▽学びをつなぐ学校の実現
町がこれまで取り組んできた小中連携教育を発展させ、小・中学校が目指す子どもの姿を共有し、義務教育九年間の学びをつなぐ小中一貫教育を三十一年度に開始するための準備を進める。
その推進体制として、学校教育推進協議会を解消し、新たに小中一貫教育推進委員会を設立する。併せて学校教育法に位置付けられた学校運営協議会(コミュニティ・スクール)についても、同じく三十一年度の導入に向け、学校、保護者および地域住民などと議論を進める。
教師の資質向上については、教職員の働き方改革の取組として、夏季休業中における盆時期に閉庁日を設け、全員が休みやすい環境をつくる。
▽学びを支える家庭・地域との連携・協働
家庭と連携して支える取組について、小学校では、家庭における学習の時間の設定など、生活リズムチェックシートを活用し、学習の習慣化を重点に取り組むとともに、読書活動として家読リレーの推進を図る。中学校では「朝と放課後の個別指導」によって、学力向上を図るとともに、家庭教育などの相談の充実を図る。
土曜授業については、学校を核とした地域づくりの観点を取り入れ、子どもたちのふるさとを思う心を育てる機会として地域の支援体制充実を図っていく。本年度はこれまでの内容を検証し、学校・家庭・地域の三者が連携を深め、子どもたちを社会全体で育てるという土曜授業の理念のもと、成果がみえる取組になるよう努める。
▼社会教育の推進
社会教育の推進については、学びを活かす地域の実現を重点とし、ふるさと教育などの成果を生かせる環境づくりを推進して地域の教育力向上を目指す。
(市町村 2018-04-10付)
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