校長として職能向上を―札幌市中学校長会例会で蛯名会長あいさつ

（関係団体 2018-04-12付）

蛯名会長は関係機関と連携することの大切さを訴えた

　札幌市中学校長会四月例会・研修会における、蛯名嘉津夫会長のあいさつ概要はつぎのとおり。

　二十三人の新しい校長を会員に迎えて、三十年度がスタートした。新たに校長となった二十三人の皆さんには、健康に気を付けて、校長として充実した日々を送ることを願う。

　私自身を振り返ると、校長昇任の内示が出た際の喜びや安堵とは別に、その後四月を迎えるまでの「校長職の後ろには誰もいない」という学校の最終責任者となることの重さに、緊張感をもったことが思い出される。すでに四月はスタートしたが、これまで温めてきた自分の目指す学校づくりに、尽力することを期待する。

　さて、三十年度校長会の基本方針としての在り方だが、学び合いをテーマにしながら、会則に掲げているとおり、「校長としての職能向上を図ること」「中学校相互の連絡を図り、関係諸団体との連携を保つこと」「中学校教育の振興上必要な諸般の問題の調査研究と解決促進に当たること」の三つが基本と考えている。

　そこで、校長会では職能向上に向けた取組として、研修体制の充実を図ることから、道中学校長会、全日本中学校長会、大都市中学校長会の各研究大会への派遣の予算確保に努め、道中研究大会十勝（帯広）大会に三十三人、全日中鳥取・米子大会に五人、大都市中学校長会大阪大会に十人を、校長会の予算で派遣する予定。

　また、八月下旬開催の札幌市教委との教育施策に関する情報交流・懇談の会には、昨年同様に校長会役員と七部の部長・副部長、事務局員三十人ほどで臨み、市教委と校長会双方にとってプラスになるような機会にしたいと考えている。

　関係諸団体との連携においては、中体連や中文連、教護協会、ＰＴＡ協議会をはじめ、様々な関係団体役員に名を連ねて諸会議に出席し、発言してもらっている。本年度においても、積極的なかかわりをお願いする。

　調査研究としては職能向上とも関連するが、研究基本主題「未来を築き、ともに社会を創る力を育む札幌市中学校教育」を掲げて、三年目の研究年となって深化としてのまとめが期待される。

　併せて、新学習指導要領への接続を踏まえた取組として、三十年度から三年間が「先行実施の期間」となって、三十三年度から全面実施に向けた学校運営と教育施策の面、教育課程の編成の面からも、今まで以上に、私たちは学ばなければならない状況に置かれていることを肝に銘じておかなければならない。

　以上のように、札幌市中学校教育への責任を果たすための職能向上に向けた研修体制の充実、関係諸団体との連携、さらには諸般の調査研究などの取組を基本としていく。

　さらに本年度、校長会として特に推進しなければならないのは、昨年八月に中央教育審議会などから「学校における働き方改革にかかる緊急提言」が出されたように働き方の見直しで、札幌市教委では、転送電話の試行や繁忙期のイントラメール周知など具体的な施策を実施してきた。また、昨年十一月十七日付「生徒・教職員双方の負担を踏まえた部活動活動基準の設定等について」の教育長通知文を受けて、各学校での確実な部活動の休日を伴った取組が求められている。

　校長会においても「加重になりすぎている業務」「見直しができる業務」などを、真摯に検討しながら「学校内において、生徒、教職員らとかかわり学校運営に当たる」時間を増やすしていく必要があると考えている。

　これら様々な課題に対して、情報交流を密に取りながら、校長会としての責任と職責を果たしていきたいと考えている。

(関係団体 2018-04-12付)