地域人材と連携し読書活動推進―道教委　全１４管内でフォーラム　ハンドブックや事例集の作成も

（道・道教委 2018-04-23付）

　道教委は本年度から、地域人材との連携による子どもの読書活動推進事業を開始する。子どもの読書活動の推進にかかわる人材が一堂に会し、読書活動の取組や読書環境の整備の方法などについて地域全体で共有する読書活動活性化フォーラムを、三ヵ年かけて全道十四管内で開催。シンポジウム、演習、分科会などを通して子どもの読書活動の推進を目指す。本年度は、石狩・渡島・留萌・オホーツク・釧路管内での実施を予定している。また『学校図書館運営ハンドブック』やフォーラムの成果をまとめた実践事例集を作成し、子どもの読書習慣の定着に向けた指導を担う人材の育成を図っていく。

　道教委は、本年度から三十四年度までの五ヵ年を計画期間とする道子どもの読書活動推進計画（第四次計画）をスタート。家庭・地域・学校などを通じた社会全体での子どもの読書活動の推進、地域や学校図書館など読書環境の整備を目標として掲げている。

　本年度からスタートする地域人材との連携による子どもの読書活動推進事業は、地域における子どもの読書活動の推進にかかわる人材が一堂に会する「読書活性化フォーラム」を全道十四管内で開くほか、学校図書館の運営改善のために日常的に活用できるハンドブックなどの作成を通し、地域全体での読書環境の整備、子どもの読書活動の活性化を図るもの。

　フォーラムの参加対象は、司書教諭、学校司書など小・中学校の学校図書館担当職員、市町村教委、市町村立図書館、関係機関・団体の職員や、学校図書館ボランティア、保護者など。

　読書活動の充実の意義、役割分担、具体的な方法などについて共通理解を図るシンポジウムを行うほか、ビブリオバトルなどの読書活動の演習も計画。また、市町村教委・市町村立図書館、学校司書・学校図書館担当職員の分科会を開き、市町村の読書環境整備、学校図書館の運営実務などに関して説明、協議などを行う。

　事業期間は三年間。本年度は、石狩・渡島・留萌・オホーツク・釧路の五管内で実施する。三十一年度は後志・胆振・檜山・上川・根室の五管内、三十二年度は空知・日高・宗谷・十勝の四管内でフォーラムを開く予定。

　また、学校図書館の運営改善のため、地域の様々な人材が日常的に活用できる『学校図書館運営ハンドブック』などのツールを作成し、すべての小・中学校に配布する。作成に当たって、司書教諭、学校司書、道立図書館司書、社会教育主事、指導主事などで構成する作成委員会を立ち上げる。

　さらに、各管内で開催したフォーラムの成果を普及・啓発するため、実践事例集を毎年度末に作成。地域の多様な人材が連携し、子どもの読書活動を充実させるための取組を推進していく。

(道・道教委 2018-04-23付)