釧路湖陵高ＳＳＨ２期目がスタート　Ｅプランの開発に着手　主体性・創造性・国際性を柱に

（学校 2018-06-01付）

　【釧路発】釧路湖陵高校（西堀隆亮校長）は、本年度から五ヵ年計画で文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール（ＳＳＨ）事業二期目をスタートさせた。研究開発の一つ「Ｅ（Ｅｘｐａｎｓｉｏｎ）プラン」では、主体性、創造性、国際性を身に付けさせ、将来のイノベーションにつながる研究や新たな価値を創出する資質・能力を育成。先鋭的な領域に対する興味・関心の高い生徒や、資質・能力の高い生徒がさらに高いレベルへ挑戦する活動を支援する生徒は授業以外の放課後や休日に研究を進めていく。

　釧路湖陵高は、二期目のＳＳＨ事業のテーマに「主体性、創造性、国際性を育成するコンピテンス基盤型教育の研究開発」を掲げ、理数科・普通科全生徒を対象に主体性、創造性、国際性を身に付けるための研究を進めていく。一期目の研究を発展させ、これまでの課題研究や探究学習の授業なども継続する。

　今回、新たな研究開発の内容の一つとしてＥプランの開発に着手する。Ｅプランは、先鋭的な領域に対する興味・関心の高い生徒や、資質・能力の高い生徒がさらに高いレベルへ挑戦する活動を支援するプログラムで、将来のイノベーションにつながる研究や新たな価値を創出する資質・能力を育成することが目的。

　特徴的なのは、希望する生徒自身が大学や研究機関、企業との共同研究、専門機関における高度な研修などの実現に向けて企画・立案すること。企画には理数科などを支援する「Ｅプラン　ｆоｒ　Ｒｅｓｅａｒｃｈ」、特定の領域に対して強い興味・関心をもつ生徒を支援する「Ｅプラン　ｆоｒ　Ａｄｖａｎｃｅｄ　Ｔｒａｉｎｉｎｇ」、校外発表会やイベントへの参加の意思をもつ生徒を支援する「Ｅプラン　ｆоｒ　Ｓｅｌｅｃｔｉоｎ」の三つの分野を設定。

　生徒が同校教職員や道教育大釧路校講師などからなる企画評価委員に向けてプレゼンテーションを行い、採択を目指す方式とする。採択された生徒は、研修に必要な経費などが支援され、放課後や長期休業中などで研究に取り組む。

　五月上旬にはＥプラン説明会を開き、同校ＳＳＨ推進部長の渡邊理実教諭が概要を説明。「年三回の提案会のプレゼンテーションにおいて企画評価委員を説得し、自らの力で計画を実現できるように勝ち取ってほしい」と呼びかけた。

　道教委高校教育課では、同校の取組について「これまでのＳＳＨ事業の研究成果や経験を踏まえて新たなプランを練ったと感じる。生徒がプレゼンテーションを経て、授業以外で取り組むのは全道的にも珍しい」と評価している。

(学校 2018-06-01付)