指導充実へ連携を深める 後志局が生徒指導研究協議会開く 問題行動等への対応など研修
(道・道教委 2018-06-19付)

後志局生徒指導研究協議会
生徒指導上の諸課題解決に向け、講話や説明・演習などを通して研鑚を積んだ

 【倶知安発】後志教育局は五日から二日間、後志合同庁舎で生徒指導研究協議会を開いた。二日間で管内の小・中・高校、特別支援学校の教員や保護者など、延べ約百二十人が参加。道教育大学函館校の本田真大准教授による講話や、札幌市スクールカウンセラーの中野ひろみ氏による説明・演習のほか、実践発表やグループ協議を通して、児童生徒の問題行動等への対応の在り方を考察した。

 研究協議会は、子どもたちの豊かな成長、発達を促すため生徒指導上の諸課題に関する研究協議を行い、学校、家庭、地域社会が連携・協力して生徒指導の充実を図るとともに、教員の指導力向上を図ることを目的としている。

 初日、輕部恭子教育支援課長があいさつ。国によるいじめの防止等のための基本的な方針の改定を受け、道においても道いじめ防止基本方針を改定したことを説明した上で、「関係者相互の連携・協力が重要」と強調した。

 このあと、高校教育指導班の澤村巧指導主事が生徒指導上の諸課題の状況や道教委の生徒指導にかかわる施策などについて説明。本年度における生徒指導の推進方策や施策体系などについて解説した。

 続いて、道教育大函館校の本田准教授が「いじめや不登校など生徒指導上の諸課題への対応について」と題して講話。「児童生徒にとって相談することは容易なことではなく、深刻な悩みほど相談できない状況がみられる。相談しない、相談できない心理状態に応じたアプローチが必要」とした上で、援助要請の心理状態のアセスメントモデルについて説明した。

 二日目は、札幌市スクールカウンセラーの中野氏が「いじめや不登校などの未然防止や早期発見・早期対応に向けた教育相談やカウンセリングの在り方について」と題して説明。対面コミュニケーション時による伝達内容について、「“何を言うか”よりも“どのように言うか”が大切」と強調。また、問題や課題を本人と切り離した“外在化”の考え方を活用した課題解決の方法について演習を行った。

 このほか、学校、家庭、地域、関係機関などが連携した取組についてのシンポジウムや実践発表、連携の充実に向けた方策を考察するグループ協議を実施。

 参加者は、生徒指導の一層の充実に向け、研鑚を積んだ。

(道・道教委 2018-06-19付)

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