胆振東部地震受け七飯町教委　大沼地区の小中４校統合　大沼中活用し３２年度開校目指す

（市町村 2018-10-18付）

　【函館発】七飯町教委は九月の北海道胆振東部地震の発生を受けて、町内の大沼地区にある大沼小学校、東大沼小学校、軍川小学校の三校を大沼中学校と統合する方針を示した。統合校は大沼中の校舎を使用する予定。三十二年度からの開校を目標にしている。與田敏樹教育長は「学校がしっかりと子どもの命と安全を守ることができるよう準備を進めていく」としている。

　今回の統合方針は、北海道胆振東部地震の発生を受け、與田教育長が「地震をはじめとした災害への早急な対応を進め、子どもたちの命を守る必要がある」という思いから、九月に開かれた定例町議会の答弁で示したもの。

　與田教育長は、今回の方針について、軍川小と大沼小の体育館が耐震化されていないことや活火山の駒ヶ岳が近くにあることを指摘。

　在校時に発生する災害へのリスクを考慮し、「一ヵ所に集まっているほうが避難もしやすく、対応を円滑に進めることができる」と話している。

　また、同地区の小学校では、複式学級による学習指導が長期的に続いており、統合することで、新学習指導要領に沿った授業実施や地域の特色を生かした授業が円滑に進むことも期待。

　現段階では、義務教育学校と小中一貫校のどちらになるかは未定。保護者や町内会などを対象にした説明会などを通して、決定していく。

　與田教育長は「まずは学校が子どもの命を守ることができる環境整備を進めることが必要。時間もなく、いろいろな意見もあると思うが、しっかりと対応していきたい」と語った。

(市町村 2018-10-18付)