旭川大学高が創立１２０周年記念式典　大きな未来のその先へ　節目祝い飛躍誓い合う

（学校 2018-11-01付）

在校生や教職員、旧職員など６８０人が出席した

　【旭川発】大きな未来のその先へ―。旭川大学高校（阿部敏校長）は十月二十日、同校で創立百二十周年記念式典を挙行した。在校生や教職員、ＰＴＡ、旧職員や来賓など約六百八十人が出席。節目の年を盛大に祝うとともに、さらなる飛躍を誓い合った。

　同校は明治三十一年に旭川裁縫専門学校として、澤井兵次郎氏が創立。以来、女子教育の推進に努めてきた。一九四八年の法人化や一九六四年の男子部開設などを経て、一九七〇年に学校法人旭川大学への改称に伴い、現在の旭川大学高校に名称変更。一九七七年には男女共学となり現在に至っている。

　これまで送り出した卒業生は三万四千人を超える。大相撲で道内出身者として二十六年ぶりに入幕を果たして活躍中の旭大星関や、リオデジャネイロ五輪で銅メダルを獲得した山部佳苗選手など、数々のアスリートを輩出している。

　また、ことし開催の第百回全国高校野球選手権では、史上初のタイブレークで延長十四回戦の激闘を演じ、惜しくも敗退するなど、スポーツの分野で躍進を続けている。

　教育活動をみると、特別進学コース、資格取得を目指すライセンスコース、スポーツ教育コース、地域に貢献する人材を育成する未来創成コースの四コースで特色ある教育活動を展開。校訓に掲げた「自省・努力・創造」のもと、これまで培ってきた伝統に時代のニーズに合わせた教育を加え、地域に根差した学校づくりを進めてきた。

　式典で阿部校長は今後ますます“生涯学習社会”となっていくことから、これからの教育では、新しいものに興味・関心をもち、学び続ける力や気持ちを持続させることの大切さを強調。また、地域の支えに感謝を示し、「歴史と伝統を大切にしながら、今後とも輝き続ける私立高校であり続けていきたい」と学校経営の思いを語った。

　生徒には自分の強みを生かす努力を促し、「自らが自らに求めるものが少なければ成長しない。だが多くのことを自分に求めるならば、少しの努力で巨人にまで成長する」とさらなる活躍に向けエールを送った。

　学校法人旭川大学の山内亮史理事長は同校の歴史を振り返り、百二十周年の節目を迎え、さらなる発展に向け出席者に理解と協力を呼びかけた。

　創立百二十周年記念事業協賛会の深田和英会長は「生徒諸君が希望の翼を広げて未来にはばたいてくれると信じている。式典が建学の精神を再認識すると同時に、明るい展望を切り拓く契機となり、本校の斬新な教育理念が多くの市民に共有される機会となれば」と期待を寄せた。

　来賓祝辞では、西川将人旭川市長や上川町村会副会長の菊川健一当麻町長らが節目の年を祝うとともに、さらなる発展を願った。

　続いて、百二十周年記念表彰として旧職員やＰＴＡ会長などに感謝状を贈呈。受賞者を代表し、第十四代校長の福田良明氏が同校に謝意を表した上で、「旭大生頑張れ！」と生徒を激励した。

　記念事業報告や校歌斉唱などのあと記念セレモニーに移り、先輩からのビデオメッセージの紹介や吹奏楽部の記念演奏を行った。

　このあと、生徒会長を務める鈴木菜央さん（二年）が建学の精神を受け継ぎ、夢に全力投球で取り組む姿勢を示し、「本校が百五十周年、二百周年を迎えられるよう可能性という芽を芽吹かせ、成長というしっかりとした幹をつくり、寛容性という大きな葉を育てて、北海道の教育界に大樹として根を張れるよう努力していきたい」と結んだ。

(学校 2018-11-01付)