本年度開園の沼田学園が公開研究会　「沼田スタイル」活かし　主体的活動促す５授業

（学校 2018-12-13付）

三角形の内角の和が１８０度になることを説明する手立てを考えた

　【岩見沢発】本年度開園した併設型小中一貫校・沼田学園（疋田博和学園長）の公開研究会が十一月上旬、沼田町立沼田小学校（疋田博和校長）と沼田町立沼田中学校（米倉卓司校長）で開かれた。研究主題「自ら進んで考え、学び合う児童・生徒の育成」のもと、五授業を公開。児童生徒の主体的・対話的活動を促す「沼田スタイル」を活かした授業づくりの成果を発表した。

　沼田小と沼田中の学園化に向け、両校では二十七年度から研究主題を統一して合同で研修。乗り入れ授業などを通して、小中の教職員が本時の課題とまとめを明確化すること、児童生徒の主体的・対話的活動を促すための場を効果的に設定することについて共通理解を図った。

　研究は、三ヵ年計画の一年目。

　研究主題のもと、児童生徒の主体的・対話的活動のさらなる充実を目指し、沼田の子どもの実態に即した授業スタイル「沼田スタイル」の構築に取り組んでいる。

◆沼田中２年１組の数学「平行と合同」　

　特設と自由参観の計五授業を公開した。

　このうち、沼田中の二年一組（生徒数二七人）の数学「平行と合同」は、計良育広教諭と川村潤一教諭が指導。本時の目標を「平行線と角の関係に着目し三角形の内角の和を求め、説明することができる」と設定した。

　はじめに計良教諭は、錯角や同位角の性質について復習。小学校での既習事項として、三角形の紙の三つの角を合わせて一直線上に並べる実演を通して、三角形の内角の和が百八十度になることを振り返らせた。

　実物の図形を操作する方法では、すべての三角形で正しいかどうか分からないため、「どうしたら説明できそうか」と発問。「三つの角の和が百八十度であると説明できると良い」と見通しをもたせた。

　手がかりになりそうな部分を図に書き込んだり、箇条書きにして考えをまとめたりするよう説明。文章に表すまでのハードルを下げ、生徒の思考を整理させた。

　発表では、拡大投影機を活用して生徒の考え方を共有。三つの角を一つに集められることから、三角形の内角の和は百八十度になると気付かせた。

(学校 2018-12-13付)