道教育大附属札幌小「附属で学ぶ会」 「自己を創る学び」紹介 5・6年理科2授業を公開(学校 2018-12-13付)
道教育大学附属札幌小学校(髙久元校長)は十一月下旬、同校で本年度新たに実施している「附属で学ぶ会」を開いた。研究主題「自己を創る学びをデザインする子ども」のもと五・六年生理科の二授業を公開。研究討議も行い、自覚から深い学びにつなげる授業に向けて研鑚を積んだ。
同会は、十一月から三十一年二月までの期間で各教科・領域の授業を順次公開し、研究討議などを行うもの。本年度新たに実施している。前年度までは冬季授業研究会として開催していたが、様々な教員とともに学び合う機会を増やしたいとの思いのもと、開催形式を変更した。
本年度は継続研究の二年次目。本年度の研究のキーワードには「自覚」「深い学び」を据え、研究を推進している。この日は、理科の二授業を公開。同校理科部は研究仮説に「程度を含んだ見通しから、半知半解を自覚することで、解明への期待を膨らませ、自然の規則性に迫る深い学びが実現できる」を設定している。
公開した授業のうち、六年二組「水溶液」(鐙孝裕教諭、児童数三三人)は十三時間扱いの十一時間目。本時の目標に「塩酸を中性にする活動を通して、一滴の違いでも塩酸が酸性とアルカリ性を往き来することに気付き、酸性・中性・アルカリ性の連続性を見い出すことができる」を据えた。
前時までに、塩酸を中性に近づけるために、水で薄めて中性に近づける実験などを行っている。
本時では、前時の実験で分かったことなどを児童に発表させた。「(前時は)中性に近づいたけれど、リトマス紙には酸性の反応が出た」「同じ濃さのアルカリ性と酸性の液体であれば中性になるのでは」などの意見から「塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を混ぜると中性にできるのか」と問いかけた。
児童に結果を予想させ、板書して整理。
グループで塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を混ぜさせ、液性の変化を観察させた。実験では、液性を調べる指示薬のBTB溶液を用いて、液性の変化を視覚的にとらえられるようにした。
実験後の交流では、児童の「一瞬、液が緑(中性)になったけれど、いきなり青になった」といった意見を取り上げ、水溶液が酸性からアルカリ性に一気に変化したことに着目させた。
また、再び「中性にできそうか」と発問。児童に「一㍉㍑以下で入れていったらできるのでは」などと見通しをもたせた上で、もう一度同じ実験を行った。
全体交流では「水酸化ナトリウム水溶液に水を混ぜ、薄めながら塩酸に混ぜたら緑になった」「一滴でも酸性からアルカリ性になった」などの意見を引き出し、三つの性質に連続性があることを気づかせた。
(学校 2018-12-13付)
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