札幌市中学校教育課程編成の手引―札幌市教委　道徳編を発行、配布　指導計画、授業改善に活用を

（市町村 2019-02-01付）

実施に当たっての留意事項などを示している

　札幌市教委は、札幌市中学校教育課程編成の手引『特別の教科　道徳編』を発行した。道徳教育の充実に向けて、学年ごとの年間の指導計画のほか、具体的な指導展開例などを記したもの。全市立中学校の教員に配布した。市教委は「特別の教科　道徳」の指導計画の編成や、授業改善の指針として活用することを求めている。

　市教委は学習指導要領改訂の趣旨や内容を踏まえた教育課程の編成と実施に資するため、中学校「特別の教科　道徳編」の手引作成に向けた委員会を設置。作成に当たって「課題探究的な学習の推進方針を踏まえた“特別の教科　道徳”の指導展開例を示すことにより、各学校における指導の一層の改善につながるものとする」「本年度、採択された教科用図書を用いた教育課程の編成の例などを示す」ことを基本的な考え方とした。

　手引は、①道徳教育の流れ②道徳教育の目標③道徳科の内容④道徳科の指導計画の作成⑤道徳科の指導⑥指導の配慮事項⑦道徳科の教材に求められる内容の観点⑧道徳科の年間指導計画の具体⑨道徳科における課題探究的な学習⑩道徳科の評価―の十項目で構成されている。

　このうち、⑧では学年ごとの年間指導計画について、教材名やねらい、学習活動と主な発問、他教科・領域との関連を紹介。また、いじめや環境問題、国際理解など複数時間で関連を図った指導の工夫を示している。

　⑨では、学年ごとの指導展開例について課題探究的な学習を取り入れた授業を充実させるセルフチェックの視点を示している。

　⑩では、評価方法の例として毎時間のワークシート例や振り返りのワークシート例を記載。評価を指導の改善に生かす工夫と留意点についても紹介している。

　このほか、道徳教育の全体計画および全体計画の別葉の作成例のほか、各教科・領域の指導と道徳教育における関連についても記している。

(市町村 2019-02-01付)