小・中適正配置計画改訂案まとめる―根室市教委 光洋中と啓雲中を統合 花咲港小の存続に関し協議
(市町村 2019-02-01付)

 【根室発】根室市教委は、根室市立小中学校適正配置計画改訂版(案)をまとめた。三十一年度から三十五年度が計画期間。柏陵中学校、光洋中学校、啓雲中学校の三校を一校に統合する当初計画を、保護者や地域の意見等を踏まえ二校とする案に見直した。統合するのは光洋中と啓雲中で三十三年四月からの統合を目指す。校舎の老朽化が進む柏陵中は三十一年三月に閉校する根室西高校の施設を利用することを想定している。花咲港小学校の存続については、地域住民、学校関係者と協議を進める。

 市教委は二十七年に策定した根室市立小中学校適正配置計画を踏まえ、市街地地区にある柏陵中、光洋中、啓雲中を統合し、三十一年三月に閉校する根室西高の校舎を活用する計画について保護者・地域住民に対して説明会を行ってきた。

 計画について「反対する」「課題がある」といった意見が七七・二%を占め、「賛成する」の意見の中にも「通学距離について不安がある」などが一四・一%あった。

 総合教育会議や市議会などの議論も踏まえ、市教委は計画を再検討。「通学距離をはじめとする諸々の課題に配慮しながら教育環境の整備・充実を図っていくためには、統合校を当面二校とし、それに伴う教員数の不足に対しては市費負担による教員加配により対応する」こととした。

 三十三年四月に光洋中と啓雲中を統合し、光洋中の校舎を使用。柏陵中は校舎が老朽化しているため、三月で閉校する根室西高の施設を利用する考え。

 一方、小学校は学級担任制で、教科担任制をとる中学校と比べて小規模化による教員定数減の影響が少ないことや、通学上の影響が大きいことなどを勘案。北斗小学校、花咲小学校、央小学校の三校は現状維持が妥当とし、すでに小規模化している花咲港小は地域住民、学校関係者との協議を進め、合意を前提とした適正配置を進める必要性を指摘した。

 将来的に市街地地区の小学校を三校とする方向性を示した。

 さらに、花咲小は校舎の耐震化や老朽化といった課題を解消するため、光洋中への統合後の啓雲中への移転を検討していく。

 なお、計画改訂版案については、二十二日までパブリックコメントを受け付けている。

(市町村 2019-02-01付)

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