新しい高校で育む人物像受渡式―大空町教委 地域と学校の志を一つに 魅力化検討委員会まとめる(市町村 2019-02-01付)
山神委員長(左)が野村副委員長に人物像を引き継いだ
【網走発】大空町教委は一月二十九日、東藻琴高校で大空町の新しい高校で育む人物像受渡式を開いた。女満別高校と東藻琴高校の統合に向け、地域住民主体の高校魅力化プロジェクト検討委員会がまとめた新しい高校で育む人物像を、教員主体の新しい高校づくり推進委員会に引き継いだ。
大空町は、道立の女満別高校と町立の東藻琴高校を発展的に統合し、町立全日制総合学科の新しい高校を三十三年度に開校する予定。本年度、地域住民主体の高校魅力化プロジェクト検討委員会を立ち上げ、新しい高校で育む人物像を協議してきた。
今後は、人物像を踏まえ、両校の教員で構成する新しい高校づくり推進委員会が教育課程の編成などを進めていく。
受渡式には、両委員会の委員のほか、大空町高校魅力化プロジェクト・新しい高校づくりアドバイザーを務める北陸大学教授で㈱Prima Pinguino代表取締役の藤岡慎二氏が出席した。
冒頭、あいさつに立った渡邊國夫教育長は、新しい高校づくりの経緯を説明したほか、「地域の思いや希望を高校の先生方にバトンタッチする機会として、受渡式を設定した。地域と学校の志を一つにし、新しい高校づくりの第一歩になれば」と期待した。
事務局担当者が新しい高校づくりの経過と趣旨を説明したあと、高校魅力化プロジェクト検討委員会の山神勇二委員長がスピーチした。
人物像の作成に向けたこれまでの取組を説明したほか、「空港がある町であることから、自らの力で空を飛ぶことができる飛行機のような人になってほしい」など、人物像に込めた願いを伝えた。
このあと、山神委員長が新しい高校づくり推進委員会の野村俊夫副委員長(女満別高校長)に人物像を渡した。
野村副委員長は「地域の方々の思いを受け止め、魅力ある、大空町にふさわしい、全国・全世界に通用する人材を育成できる高校づくりにまい進したい」と述べた。
大空町の新しい高校で育む人物像の概要はつぎのとおり。
▼新高校のスローガン
世界と地域をつなぐ大空で、路を切り拓く飛行機人(びと)になる。
▼大空町の新しい高校で育む人物像
▽「拓く」
如何なる場所でも、自分の足元を世界の中心とすることができる。
▽「耕す」
変化が激しい社会に対応し、しなやかに学び続けることができる。
▽「行う」
自ら問題を発見し、創造的な解を模索することができる。
▽「語る」
多様な人と対話し、論理的に、共感される言葉で表すことができる。
▽「翔ぶ」
自分軸をもち、多様な人と協働しながら、実らせることができる。
▽「還す」
自身を育んだふるさとに感謝することができる。
▼求められる四つの役割
▽うみだしびと
地域の特性と最先端の理論を駆使しながら、第一次産業の可能性を最大限に活かし、ものづくりにおける新たな概念と仕組みを生み出す。
▽ふみだしびと
直感を信じて、現状に異を唱え、踏み出す。情熱を武器に周囲を巻き込み、協力しながら事を為す。
▽つなぎびと
地域内外の人、組織とのネットワークを生かし、人や組織をつなぎ、居場所と出番を作り、チームに新たな価値を生み出す。
▽あみだしびと
あるべき姿に共鳴し、客観的にも考えられ、企てる。グローバルな視点を生かして自他の足元を豊かにする計画や活動などを創り出す。
(市町村 2019-02-01付)
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