札幌市の３０年度全国体力等調査結果―市教委発表　中学６種目で前年上回る　全体的に上昇・改善傾向に

（市町村 2019-02-04付）

札幌市の３０年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委は一月三十一日、市における三十年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果の概要を発表した。全国平均を五〇・〇としたＴ得点で表示。小学校女子で四種目、中学校男女ともに六種目が二十九年度の得点を上回るなど、全体的に子どもの体力が上昇・改善傾向にあると分析した。今後は、大学と連携して調査結果を分析するなど、体力・運動能力を高める方策を検討していく方針を示した。

　実技調査では、①握力②上体起こし③長座体前屈④反復横とび⑤二〇㍍シャトルラン（中学校は持久走との選択）⑥五〇㍍走⑦立ち幅跳び⑧ソフトボール投げ（中学校はハンドボール投げ）―を実施。全国平均を五〇・〇としたＴ得点で表し、市の前年度の結果と比較した。

　小学校男子は、「握力」「ソフトボール投げ」が全国平均を上回った。二十九年度との比較では「二〇㍍シャトルラン」の結果が上昇。

　女子は「握力」が全国平均を上回った。「二〇㍍シャトルラン」「立ち幅とび」など四種目が二十九年度の得点を上回った。

　中学校では、男女ともに全国平均を上回る種目はないものの、男子は「五〇㍍走」「ハンドボール投げ」など、女子は「持久走」「二〇㍍シャトルラン」など六種目が二十九年度より上昇した。

　市教委は、課題だった持久力が向上するなど全体的に改善・上昇傾向がみられることについて、各校の健やかな身体育成プログラムに基づいた取組の成果が表れていると分析した。

　質問紙調査においては、小・中学校男女ともに「運動やスポーツをすることが好き」「体育の授業が楽しい」の項目において全国平均を上回るか、それに近い数値であることから、子どもの意識が高く保たれていると分析した。

　「体育の時間を除く一週間の総運動時間が六十分未満」の小学校男女の割合は、どちらも全国平均を下回ったものの、中学校男女は全国平均を上回ったことから、ほとんど運動をしない子どもを減らす取組を進めることとした。

　今後は、大学と連携して調査結果を分析するなど、あらためて健康の大切さについて理解を深め、体力・運動能力を高める方策を検討していく方針を示した。

(市町村 2019-02-04付)