「学び」のススメフォーラム開催―札幌市教委 より良い習慣づくり理解 保護者、市民合わせ330人(市町村 2019-02-25付)
川合教授は、子どもの発達段階に応じた対応方法などを示した
札幌市教委は二十日、札幌市教育文化会館でさっぽろっ子「学び」のススメフォーラムを開いた。学校関係者や保護者、市民合わせて約三百三十人が参加。“まほうのかいわ”に関する講演のほか、「学び」のススメを活用した実践発表を通して、子どもとの対話について考えを深めた。
市教委では、「学習などについてのアンケート~札幌市全体の共通指標」など、これまでの調査から市の子どもにとって家庭における学習習慣づくりやそれを支える生活習慣づくり等が課題と分析。家庭向けの啓発資料としてさっぽろっ子「学び」のススメのリーフレットを作成したほか、全市立小・中学校に配布した。
リーフレットは、学ぶ力の育成に向けた五つのポイントの頭文字から「まほうのかいわ」を合言葉として学校と家庭が一体となって学習習慣・運動習慣・生活習慣づくりを目指すことを示している。
今回、学校と家庭がより一層、一体となって子どもの学習習慣・運動習慣・生活習慣づくりに取り組むため、初めてフォーラムを開いた。
檜田英樹学校教育部長があいさつ。フォーラムの趣旨にふれ「学校、家庭、地域の連携を一層深めていきたい」と話した。
続いて、さっぽろっ子「学び」のススメを活用して子どもの習慣づくりに取り組んでいる前田中学校区(前田中、手稲鉄北小、前田小、前田中央小)の取組について、前田中の三浦正志校長が発表した。
三浦校長は、各校がさっぽろっ子「学び」のススメの趣旨を保護者に理解してもらうため、学校だよりや学校ホームページ、PTA集会などで情報発信したことを説明。また、保護者が「まほうのかいわ」を用いた子どもへの声かけについては、発達の段階に応じた言葉を選ぶ重要性を強調したほか、保護者アンケートから取組の成果が上がっていることを紹介した。
このあと、東洋大学の川合正教授が「子どもの成長をまほうのかいわで支援する」と題して講演。しつけることや社会規範を教えること、信頼することなど発達段階における子育てについて説明した。
反発する子どもへの対応方法としては「対抗するのではなく待つこと」「暴言ではなくスルーすること」「感情的ではなく毅然とした態度を取ること」「怒るのではなく話を聞くこと」などを例に挙げた。
また、子どもの自己肯定感を高める重要性を強調したほか、「どうしてこんな夜遅くに帰ってきたの」など、子どもに対しての“Youメッセージ”ではなく、「この荷物を持ってくれたらうれしいな」「洗濯物を取り込んでくれたら助かるわ」といった保護者自身の考えが分かる“Iメッセージ”を使うことを求めた。
(市町村 2019-02-25付)
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