３１年度道研と道教育大が初の試み　へき地教育講座開設　遠隔システムで４会場接続

（道・道教委 2019-03-07付）

　道立教育研究所は来年度、道教育大学と連携し、小・中学校の教員を対象とする「これからのへき地・小規模校教育充実研修」を開設する。両者が共同で研修を企画・運営するのは初の試み。七月に基礎編、九月に発展編の二講座を計画しており、双方向遠隔システムを活用して、主会場の道教育大駅前サテライトと、道教育大の旭川校、釧路校、函館校の計四会場を接続。リアルタイムな協議・情報共有を可能とする。各校には道教育大の講師陣も参加し、必要に応じて助言を行う。

　道研は、各学校がもつ課題や良さを共有・整理し、未来に向けた具体的な研修内容を構想。新規講座の開設や研修内容の更新に向けて準備を進めている。

　道内の約半数の学校がへき地・小規模校である本道の現状を踏まえ、道研は道教育大と連携し、新たにへき地・小規模校教育に特化した研修講座を計画。大学の専門性や機能を学校現場に還元するとともに、本道のみならず、全国へと、へき地・小規模校教育の充実・発展につなげることをねらいとする。

　講座は「これからのへき地・小規模校教育充実研修」と題し、基礎編と発展編の二つの講座で展開。定員はいずれも小・中学校教諭二十人を想定している。

　七月九日に開講予定の基礎編は、主に少人数・複式学級の担当経験の浅い小・中学校教諭が対象。

　道教育大学へき地・小規模校教育研究センターの川前あゆみ副センター長が講師を務め、少人数・複式学級の良さを生かした効果的な学級経営・学習指導をテーマに、基本的な指導法への理解を深める。実践的な指導力を高めるとともに、新しい授業の改善・充実に向けた方策を考える。

　九月三日に開講予定の発展編は、少人数・複式学級を有する小・中学校において中核を担う教諭向け。

　玉井康之センター長が講師を務め、学校規模に応じた効果的な協働を進めるための特色を生かした組織づくり・学校づくりについて理解を深める。各校の学校運営の改善・充実に向けた方策を考える研修講座。

　道教育大札幌駅前サテライトを主会場に、旭川校、釧路校、函館校の計四会場を双方向遠隔システムで接続。各会場では大学教員による助言、指導を受けながら、さまざまな演習、協議を行う。道研と道教育大は、各会場の枠を越えた協議結果の共有、交流の促進も期待している。

(道・道教委 2019-03-07付)