3団体・1個人に栄誉 30年度根室管内教育実践表彰
(道・道教委 2019-03-11付)

 【根室発】根室教育局は、管内教育実践表彰の受賞者を決定した。根室市立北斗小学校や羅臼高校など三団体一個人で、学力向上や地域と連携した取組などが評価された。表彰状授与式は、三月中に各学校等で執り行う。

 根室管内教育実践表彰は、管内教育の振興・充実を図るため、学校教育および社会教育において優れた実践活動を行い、功績のあった学校・団体または個人を顕彰することを目的として、昭和四十六年から実施している。

 本年度は、管内の道立学校、市町教育委員会から推薦された候補者の中から、関係機関等の意見なども踏まえ、学校教育関係では北斗小、羅臼高校、羅臼高の髙橋豊教諭、社会教育関係では根室市民ラジオ体操の会に決定した。

 受賞者の功績概要はつぎのとおり。=敬称略=

◆学校教育

▼根室市立北斗小学校(永谷隆夫校長、児童数三二六人)

 「主体的に学び人生を切り拓く、豊かな心の人間を育てる」ことを目指し、言語活動の充実を図った「読むこと」の授業づくりを通した国語力の強化など、学校全体で学習指導の取組を推進している。

 特に、学力向上における実践研究事業において、ほっかいどうチャレンジテストなどの結果を踏まえた授業改善等に関する取組は、主体的に学ぶ意欲を高め、学習内容の確実な定着に大きな成果を上げている。

 また、教職員の組織的かつ主体的な校内研修の充実を図り、教員の学習指導力向上に一層努め、地域からの信頼も厚く管内教育の発展に貢献している。

▼羅臼高校(升田重樹校長、生徒数九七人)

 「自ら学ぶ意欲と社会の変化に主体的に対応する力」の育成を目指し、地域と連携した教育課程の編成・実施を通して、地域の課題解決などを目指した科目を生徒が選択できる教育課程を実施している。

 特に、小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業を実施し、地元のためにできることを考察するとともに、キャリア教育の充実によって、地域に誇りをもって活動する人材育成を行い、大きな成果を上げている。

 また、世界自然遺産に登録されている知床の自然や歴史について学び、環境保全や地域産業に貢献できる人材を育成するなど、管内教育の充実に寄与している。

▼髙橋豊(羅臼高教諭)

 ミドルリーダーとして学習指導や生徒指導における能力が高く、また、初任段階教員の多い学校において、若手教員への指導助言を率先して積極的に行い、教員からの信頼も非常に厚い。

 特に、教務部長として、学習における課題を明確にし、「学習形態・内容の工夫による学習意欲の高揚と基礎・基本の定着」を研究主題に、「家庭学習習慣の定着に向けた授業の工夫改善」、「協同学習の実践と効果的な手法の研究」の二グループに分け研修を充実させ、大きな成果を上げている。

 また、授業改善に取り組み、ICTを効果的に活用しながら、生徒の主体性を引き出す授業を展開しており、教科指導力は高く評価されている。

◆社会教育

▼根室市民ラジオ体操の会(志和秀春会長、会員数二〇人)

 平成十年の設立以来、二十年間にわたって、市民を対象に早朝ラジオ体操会を実施しており、住民の健康増進やラジオ体操の普及に向けた取組を推進している。

 特に、子どもからお年寄りまでの幅広い年代層の市民を対象に活動しており、体力の維持向上・健康増進や、世代間の交流の場として活動していることは、次代を担う子どもたちの健全育成に成果を上げている。

 また、「夏休み市民ラジオ体操の集い」「ラジオ体操モデル職場・団体」事業を実施し、市民へのさらなる普及に取り組むなど地域に貢献している。

(道・道教委 2019-03-11付)

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