仮称・文化財保存活用大綱―道教委　アイヌ民俗文化財など　３１年度策定目指す　

（道・道教委 2019-03-11付）

　道教委は、「仮称・道文化財保存活用大綱」の策定に向けた検討を開始した。道内の市町村への支援の方針、防災・災害発生時の対応や、文化財の保存・活用に向けた推進体制などを記載する予定。道独自の項目として、アイヌ民俗文化財の保存・活用に関する項目も盛り込むことを予定している。道文化財保護審議会で議論し、三十一年度の策定を目指していく。

　昨年、通常国会で「文化財保護法および地方行政の組織および運営に関する法律の一部を改正する法律」が成立。未指定を含む文化財をまちづくりに生かし、地域社会総がかりで継承に取り組む必要性を示したほか、地域における文化財の計画的な保存・活用の促進、地方文化財保護行政の推進力の強化を図るなどの方針を掲げた。

　文化庁は今月四日、「文化財保護法に基づく文化財保存活用大綱・文化財保存活用地域計画・保存活用計画の策定等に関する指針」の決定を発表。各都道府県で文化財の保存・活用に関する基本的な方向性を明確化し、域内で取組を進める共通の基盤となる文化財保存活用大綱を策定する方針を示した。

　これを受けて道教委は、仮称・道文化財保存活用大綱の策定に向けた検討を開始。五日に道庁赤れんが庁舎で開かれた第二回文化財保護審議会で構成案を示した。

　大綱には、文化財の保存・活用に関する基本的な方針、そのために講じる措置のほか、域内の市町村への支援の方針、防災・災害発生時の対応、文化財保存・活用の推進体制などを盛り込む予定。本道独自の項目として、アイヌ民俗文化財の保存・活用方針などを加えることを検討している。

(道・道教委 2019-03-11付)