医療的ケア実施ハンドブック試案―道教委　学校でできるケア解説　３月中に各校へ配布

（道・道教委 2019-03-08付）

　道教委は、『医療的ケア実施のためのハンドブック（改訂版）』試案をまとめた。気管カニューレ内のたんの吸引や胃ろうによる経管栄養など、学校で実施できる医療的ケアについて分かりやすく解説。現在の状況と必要な体制整備をチェックする各種検討シート、緊急時の対応などを記載している。三月中に各道立特別支援学校に配布する予定。

　高度な医療的ケアを必要とする児童生徒に対応できる体制整備の充実に向け、作成するもの。文部科学省が公表した「学校における医療的ケアの実施に関する検討会議“最終まとめ”」では、医療的ケアの基本的な考え方や教育委員会の管理体制・学校の実施体制の在り方などを示している。

　ハンドブックでは、学校で実施できる医療的ケア、道立特別支援学校における実施体制、医療的ケア実施までの手順を紹介。医療的ケア児の就学に向けた教育相談、指導体制整備など、現在の状況と必要な体制整備を確認する各種検討シートを掲載しており、各学校で活用しやすいものとなっている。

　緊急時の対応では、事故発生時に備えた緊急時対応マニュアルや連絡カードの例、災害時対応に関する検討シートを掲載。病気の進行などによって児童生徒が亡くなった場合、保護者に行う組織的な心のケアのポイントも示している。

　このほか、学校における医療的ケアに関するこれまでの法改正の経緯、呼吸・体温・脈拍などの健康観察のポイントなどを参考資料として掲載している。

(道・道教委 2019-03-08付)