道教委・高校OPENプロジェクト委 指定校の函館水産高視察 生徒が鉄道存続策を説明
(道・道教委 2019-03-22付)

函館水産高OPENプロジェクト視察
委員や道教委関係者など7人が視察した

 【函館発】道教委の高校OPENプロジェクト運営指導委員会は十一日、研究指定校の函館水産高校(亀山喜明校長)を視察した。委員や道教委関係者など七人が同校を訪問。生徒による発表では、きょう二十二日から東京で開かれるMY PROJECT AWARD2018全国Summitに参加する水産食品科三年生の佐藤今日子さんと渡會慶さんの二人が、多くの生徒が通学で使用している道南いさりび鉄道の存続に向けたプロジェクトを説明した。

 プロジェクトは、北海道ふるさと創生推進事業の一環。本道の基幹企業や地域を支える人材を育成するため、生徒が地元自治体や企業などと協働し、地域課題の解決を図るもの。

 函館水産高では、地域の課題を把握し、将来への見通しをもち、活性化に寄与できる体験の場を設定し、生徒の基礎的・汎用的能力を育成することを目的に設定している。

 その上で、研究主題を「地域水産資源の活用による地域鉄道路線や沿線産業の活性化についての研究」と設定。生徒が通学手段として利用している道南いさりび鉄道の維持・活性化を目指すとともに、沿線海域で漁獲量が増加しているニシンやブリの有効な活用方法を探っていくことにした。

 開会式のあと、佐藤さんと渡會さんが「函水生が考える 通学路線いさ鉄ピンチ脱出作戦」をテーマに発表した。

 道南いさりび鉄道は、約四割の生徒が通学手段として利用しているが、十年間で二十三億円の赤字を計上している。課題解決に向け、同校が手掛ける缶詰などの水産加工物を車内販売し、鉄道・学校・地域の三者に利益が出る「一石三鳥プロジェクト」を実施することにした。

 二人は、実際に、まぐろやさんまの缶詰を車内販売したときの様子などをスライドショーで紹介。今後はプロジェクトを継続し、二年生が進めているブリの缶詰の販売なども計画していると説明した。

 二月には、高校生が地域や身の回りの課題や気になることをテーマにプロジェクトを立ち上げ、実行することを通じて学ぶ課題解決型学習に取り組むことで、これからの新しい社会を創っていくコミュニティリーダーとなることを目的に実施している全国高校生MY PROJECT AWARD2018北海道大会の道予選で発表し、学校部門で優勝。きょう二十二日から東京都内で行われるMY PROJECT AWARD2018全国Summitで発表する。

 質疑では、「印象に残ったことは」「自分たちにとってどのような経験になったか」などの質問に対して、「乗客の人に待っていたと言われたときはうれしかった」と話した。

 このあと、委員たちが指導助言。伊藤美菜子委員は「大人からは赤字や結果などをすぐに求められると思う。この取組がすぐに結果にならなくても、後輩に引き継がれていく。卒業生として、応援して希望をもってほしい」と述べた。

(道・道教委 2019-03-22付)

その他の記事( 道・道教委)

功績たたえ活躍を期待 空知局が管内教育実践表彰式

 【岩見沢発】空知教育局は二月下旬、三十年度管内教育実践表彰の表彰式を行った。竹林亨局長が四団体一個人のもとに出向き、表彰状を贈呈。受賞者の功績をたたえるとともに、今後のさらなる活躍に期待を...

(2019-03-26)  全て読む

釧路局が道教育実践表彰伝達式 3人の栄誉たたえる

釧路昭和小田崎主幹教諭  【釧路発】釧路教育局は二月下旬の二日間、道教育実践表彰伝達式を執り行った。鈴木淳局長が三校を訪問。教職員三人に表彰状を手渡し、今後の活躍に期待を寄せた。  本年度の道教育実践表彰は、釧路...

(2019-03-26)  全て読む

日高管内教育実践表彰の受賞者 3団体選出 特別賞15者も

 【浦河発】日高教育局は二月下旬から三月上旬にかけ、三十年度管内教育実践表彰の表彰式を執り行った。学校教育と社会教育の振興に功績のあった三団体のほか、特別賞として四団体、十一個人を選出した。...

(2019-03-26)  全て読む

道研・北村所長と道教育大・玉井副学長 本道が実践と理論の発信基地に へき地・小規模校教育で対談

道研所長と教育大副学長の対談  道立教育研究所の北村善春所長と道教育大学のへき地・小規模校研究センター長を務める玉井康之副学長は三月上旬、道立教育研究所でへき地・小規模校教育にかかる連携への思いや展望について意見を交わし...

(2019-03-22)  全て読む

渡島局「頑張る児童生徒」表彰式 さらなる活躍を期待 五十嵐局長が学校訪問し激励

 【函館発】渡島教育局は二月中旬から下旬にかけて、三十年度管内頑張る児童生徒表彰式を執り行った。五十嵐晋局長が管内の高校五校と函館五稜郭支援学校を訪問。スポーツや文化活動で優秀な成績を収めた...

(2019-03-22)  全て読む

高度医ケア児の教育支援―道教委 31年度巡回相談拡充 特別支援学校および小・中学校へ

 道教委は三十一年度、高度な医療的ケアを必要とする児童生徒のため、特別支援学校等への巡回相談を検討している。高度な医療的ケア等に対応した校内支援体制充実事業の一環。新規の室蘭養護学校を含む三...

(2019-03-22)  全て読む

6者の功績たたえる 管内実践表彰 表彰状を伝達 上川局

管内実践表彰受賞者、大有小学、東五条  【旭川発】上川教育局の中島康則局長は二月下旬、管内教育実践表彰を受賞した四団体二個人のもとを訪れ、受賞者にそれぞれ功績をたたえるとともに、表彰状を手渡した。  本年度、団体では旭川市立大...

(2019-03-22)  全て読む

道教育推進会議第7期第6回会議 若い世代の意見入れて 情報教育推進に関し指摘

道教育推進会議第七期第六回会議  道教育推進会議(会長・石田政充美深町教委教育長)は十八日、札幌市内の道第二水産ビルで第七期第六回会議を開いた。三十年度道教委の活動状況に関する点検・評価報告書について確認したほか、情報教育...

(2019-03-20)  全て読む

道教委が女性教職員活躍推進会議 働き方改革を進めて 管理職への環境づくりで指摘

女性教職員活躍推進会議  道教委は十三日、道庁別館で三十年度女性教職員活躍推進会議を開いた。人事上の配慮に関する取組や女性教職員のキャリア形成に関して説明・協議。出席者からは、管理職を目指す環境づくりの視点から、働...

(2019-03-20)  全て読む

高校生学びの基礎診断の活用―道教委 3年間に2回以上実施 認定ツールなど学校判断で

 道教委は、生徒の基礎学力の定着度合いを測定する高校生のための学びの基礎診断における活用の基本的な考え方をまとめた。実施回数は、三年間で二回以上と設定。測定ツールは「認定ツール」「道教委が実...

(2019-03-20)  全て読む