高校配置計画検討協議会根室学区―道教委 地域で果たす役割は大 特色ある学校づくりへ意見(道・道教委 2019-05-20付)
約50人が出席し、意見交換した
【釧路発】道教委の公立高校配置計画地域別検討協議会根室学区が13日、中標津町役場で開かれた。約50人が出席。高校が地域で果たす役割の大きさを訴える声が多く、特色ある高校づくりに向けて意見を出し合った。
根室学区では令和3年度に中標津高校商業科で1学級減を予定しているほか、中卒者数の増減から4年度に0~1学級の調整、5~8年度までに3~4学級の調整が必要とされている。
協議会の全体会では、根室教育局の藤田寿香局長があいさつ。北海道では高校の再編は避けて通れないとし、「特色ある高校づくりや高校配置について、教育水準の維持と活力ある教育活動を展開する観点で“これからの高校づくりに関する指針”に基づき進めたい」と協力を呼びかけた。
このあと、道教委高校教育課の唐川智幸企画・支援担当課長と手塚和貴主幹が「これからの高校づくりに関する指針」、今後の高校配置計画、平成30年度の根室学区における生徒の進路動向などを説明。根室学区の中卒者724人のうち119人が釧路学区や石狩学区などに流出していることが示された。
意見交換では、「基幹産業である酪農の担い手育成のために高校の施設を整備してほしい」「特別な支援を必要とする生徒へ配慮することで、地元の高校への進学率は上がると思う」などの意見が出された。また、根室学区から流出する生徒を食い止める必要性について指摘があった。
入学者が増えている中標津農業高の取組についても報告。高校生が学校の実践を伝えていることによって成果が表れていることなどが示された。
このほか、「高校は地域の中心であり、むやみに統合・再編するのではなく残す方向で協議してほしい」「学級定数の見直しも必要」「国公立大学を目指す学科をつくっては」などの意見も挙がった。
唐川課長は「地方創生の観点から、地元から高校がなくなることに危機感がある。地元の子を地元で育てられるよう支援したい」「学校と地域の人が一体となってより良い学校づくりを考えなければいけない」などと述べた。
(道・道教委 2019-05-20付)
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