平成３０年度公務災害（札幌市除く）―道教委　前年度比１３件減３４２件　通常職務での発生が大半

（道・道教委 2019-05-16付）

　道教委は、札幌市を除く道内における平成３０年度公務災害の発生状況をまとめた。授業、部活動指導、学校行事など教育活動中に発生した公務災害の件数は前年度比１３件減の３４２件。通常職務での発生が２０１件と大半を占め、類別ではアキレス腱断裂など「動作の反動や無理な動作」によるものが９１件で最多。全体の６６％を４０歳以上の職員が占めていることが分かった。道教委は、リーフレット『公務（通勤）災害を未然に防止するために』を活用するなど、事故の未然防止や安全に対する意識啓発を呼びかけている。

　札幌市を除く道内における３０年度の公務災害の発生件数は３４２件で前年度から１３件減少。校種別では、小学校が１３４件、中学校が６９件、高校が７９件、特別支援学校（小・中学部）が３０件、特別支援学校（高等部）が２４件、義務教育学校が３件、事務局が３件となっている。

　管内別では石狩が６１件、上川が４４件、オホーツクが３４件、胆振が２８件、釧路が２７件などと続く。

　状況別にみると、通常職務での発生が２０１件、部活動指導が４５件、体育授業が４２件、学校行事が２１件、出張・研修が１０件、中・昼休みが５件、その他１８件。

　事故の型別でみると、アキレス腱断裂やひざの靱帯損傷など「動作の反動や無理な動作」が９１件、「転倒」が８６件発生。

　傷病別では、打撲・挫傷が８０件、骨折が７８件、靱帯・腱断裂が６２件、創傷（擦過傷含む）が４３件、捻挫（腰痛除く）が３８件など。

　第三者による加害事案は３件減の５件。障がい特性のある児童生徒の加害行為による負傷があった。

　年代別では、男女いずれも４０代が最も多く、４０歳以上の被災職員が６６％を占めている。

　道教委は、未然防止のために日ごろから危機意識や緊張感をもつこと、無理をせずに年齢相応の行動を心がけること、自身の健康状況の把握に努めるよう呼びかけている。

　また、体育授業や部活動においては、実技内容（基本動作）を再確認することや、担当教諭（部活動顧問）同士が連携するなどのポイントを提示。

　危険個所がある場合は、分かりやすく表示して注意を促す、機械工具類の注意事項や用途などを順守して適切に使用するなど、注意を求めている。

　道教委が作成したリーフレット『公務（通勤）災害を未然に防止するために』では、事例をもとに事故の未然防止に向けた取組を紹介。同資料の活用や、事故の原因分析と再発防止、職員の健康管理に取り組むなど、事故の未然防止、安全に対する意識啓発を呼びかけている。

(道・道教委 2019-05-16付)