文科省委託教育課程研究指定校―道教委 新たに網走南ヶ丘高 カリキュラム・マネジメント
(道・道教委 2019-05-20付)

 道教委は、文部科学省委託事業「教育課程研究指定校事業」における令和元~2年度の研究指定校に網走南ヶ丘高校を指定した。研究期間は2年間。同校では、研究主題「カリキュラム・マネジメントの確立による教育活動の質の向上」のもと、カリキュラム・マネジメントの3つの側面を踏まえた校内体制を確立し、教育活動の質の向上を図るとともに、不断の授業改善に取り組んでいく。

 幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高校および中等教育学校における教育課程や指導方法等に関する調査研究を行い、学校における学習指導の改善・充実、教育課程の基準の改善に資するもの。平成30年度~令和元年度の研究指定校には、美唄尚栄高校(保健体育)、小樽水産高校(水産)、登別明日中等教育学校(数学)、稚内高校(外国語)、帯広三条高校(理科)の5校が指定されている。

 研究指定校は、国立教育政策研究所が設定する研究課題に基づき、研究を推進。学習・指導方法および評価方法の工夫改善に関する実践研究を進め、その成果を全国に普及させる。また、他校との共有を図るため、地域や学校の実態に応じて、研究成果発表会、公開授業、研修会等の開催、インターネットによる情報提供などを実施する。

 網走南ヶ丘高の研究課題は「カリキュラム・マネジメント」。

 研究主題に「カリキュラム・マネジメントの確立による教育活動の質の向上」を設定。学校教育目標として掲げる「探究心と向上心を培い、課題解決に必要な学力」を身に付けた生徒を育成するため、カリキュラム・マネジメントの3つの側面を踏まえた効果的な校内体制の確立と授業改善を推進。

 校内の教科主任などで構成する教育課程委員会の役割、構成員、組織体制や学校評議員会との連携の在り方等を見直し、これまで取り組んできた教育活動の評価・検証・改善を行うPDCAサイクルの確立を目指す。

 また、学校教育目標の達成に必要な教育の内容を組織的に配列する教科等横断型の教育課程を編成するため、育成を目指す資質・能力を記載した単元配列表を新たに作成し、検証する。

 8日に滋賀県大津市で園児2人が死亡する交通事故が発生したことを受け、道教委は15日付で通知「幼稚園および特別支援学校幼稚部の安全管理の徹底について」を各教育局長、関係道立学校長、市町村教委教育長などに発出した。各幼稚園等において、学校安全計画や危機管理マニュアルをもとに子どもの命を脅かす事故の発生防止に努めるよう求めている。

 児童生徒の安全確保のため、文部科学省はことし3月に『学校安全資料“生きる力”をはぐくむ学校での安全教育』を改訂。幼稚園等における安全管理の留意点として「教職員の役割の理解・役割分担」「園外保育」「避難訓練・研修」「安否確認」「保護者との連携」について留意点を示した。

 幼稚園や学校などで作成が義務づけられている危機管理マニュアルに関しては、文科省の『学校の危機管理マニュアル作成の手引』において交通事故の対応を示した。

 事故発生後の対応手順、事前の対策や効果的な安全教育の在り方を説明。主体的・対話的で深い学びのスタイルが交通安全教育にも効果的であるとし、交通安全マップづくり、モデリングやミラーリングなど最新の教育方法や教材を活用し、効果的な教育を実践するよう呼びかけている。

 道教委は、15日付で発出した通知「幼稚園および特別支援学校幼稚部の安全管理の徹底について」において、各幼稚園等で『学校の危機管理マニュアル作成の手引』を参考に、作成した学校安全計画や危機管理マニュアルをもとに事件や事故の発生防止に努めるよう要請。

 教職員に対しては、事件・事故発生時における対応の周知徹底を行い安全確保に努めるとともに、必要に応じて計画やマニュアルの見直し・改訂を行うよう呼びかけている。

(道・道教委 2019-05-20付)

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