士別市上士別小が1日防災学校 身を守る“術”学ぶ 学校・地域・行政が協力・連携(学校 2019-05-23付)
製作した段ボールベッドに乗る児童たち
【旭川発】士別市立上士別小学校(北山雅章校長)は17日、本年度第1回目となる1日防災学校を実施した。前年度導入したコミュニティ・スクール(CS)も活用し、学校・地域・行政が協力・連携して防災に関連する授業を展開。児童たちは、様々な体験活動を盛り込んだ授業を通して、災害発生時に身を守る防災の知識や心構えを学んだ。
道が前年度から開始した1日防災学校は、学校・地域・行政が協力して学校避難訓練や多様な防災関連学習に取り組み、災害時に児童生徒一人ひとりが防災・減防行動をとる「生きる力」の育成、地域における防災力の向上を図るもの。本年度は、全道80校程度に拡大して実施する見通し。
同校は、全校児童25人の小規模校で、前年度、上士別地区CSをスタート。今回、上士別小と上士別中学校を兼務している学校運営協議会の委員などにも呼びかけ、地域住民と保護者、行政関係者など約70人が参加し、連携・協力して行った。
当日は、全校児童が多目的ホールに集まって、1・2年生、3・4年生、5・6年生に分かれて教職員の指導のもと、防災教育に関する体験活動の授業を展開。
1・2年生は、新聞紙を活用して、けが防止を図るためのスリッパづくりに取り組んだ。
3・4年生は、断熱材としての効果や、収納などとして活用できる段ボールのベッドを体験したほか、食用のツナ缶が簡易ランプとして停電対策に役立つなど、身近なものを使った非常時の対策について学んだ。
5・6年生は、避難所生活について学習。ハイゼックスを使った炊飯活動を通して、食事の大切さや、集団生活をする上でルールを守る大切さなどについて理解を深めた。
また、展示ブースも設置して、上川総合振興局から提供された避難所生活の様子の写真などをホワイトボードに掲示した。
児童の一人は「避難所では、ルールを守ることや、物を分けて助け合うことの大切さを知った」などと感想を寄せていた。
北山校長は「児童たちには、自分でできることは自分でできるようになってほしい」と期待した。
参観した士別市教委の中峰寿彰教育長は「災害が少ない地域ではあるが、地域が一体となって防災意識を高めていく気持ちづくりが大切だと、あらためて実感した」と話していた。
また、視察に来ていた道総務部の辻井宏文危機対策局長は「地域や学校の実情を踏まえて、家庭と地域、関係機関が連携・協力して防災意識を高める体制の構築が大切。このような機会を通して、継続的に行ってほしい」と述べていた。
このあと、上士別中の生徒も加わって、小中合同で春の避難訓練を行った。児童生徒は、担任の指示に従って安全に避難行動を行ったほか、消防署の職員のサポートを受け、消火活動なども体験した。
(学校 2019-05-23付)
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