道都市教育長会が春季定期総会開く　課題解決へ連携を深め　文教施策要望など確認

（関係団体 2019-05-24付）

長谷川会長は環境整備の重要性を訴えた

　【留萌発】道都市教育長会（会長・長谷川雅英札幌市教育長）は５月上旬、留萌産業会館で令和元年度春季定期総会を開いた。あいさつした長谷川会長は「子どもたちの生きる力を育むため、教職員が能力を存分に発揮できる環境整備が重要」と述べ、課題解決に向けて連携深化を呼びかけた。役員改選では、長谷川会長以下全役員を再任した。

　冒頭、あいさつに立った長谷川会長は、新学習指導要領や働き方改革など教育を取り巻く環境が複雑・多様化していく中で「子どもたちの生きる力を育むことは悲願。そのためにも教職員が能力を存分に発揮できる環境整備が重要。会員の連携を深め、課題を共有して解決に努める必要がある」と呼びかけた。

　開催市を代表してあいさつに立った留萌市の武田浩一教育長は、学力・体力向上、いじめ問題や不登校、児童生徒数の減少など山積する課題に対応するべく、平成２８年から１０年間を展望した留萌市教育ビジョンの取組を進めていることを説明。総会における教育行政に関する活発な議論・情報交換を通して、「今後の道内各都市の課題解決につながることを期待している」と話した。

　続いて、祝辞に立った留萌市の中西俊司市長は、いじめや体罰をはじめとする諸問題に対して「厳しい社会情勢の中でどのように子どもたちを育てていくかが重要」と強調。子どもを自然とともに育む寺子屋事業を本年度から進めていることを説明し、「各地域で行われている様々な取組について意見を交わし、実りある会にしていただきたい」と期待を寄せた。

　このあと、留萌教育局の新井明局長が道教委の教育行政について説明。

　本年度の各種施策や新学習指導要領への対応、働き方改革などについてふれ、よりよい教育活動、環境整備に対する取組と協力を求めた。

　議事では、３０年度収支決算および令和元年度予算、規約の一部改正、２年度文教施策に関する要望事項などについて協議。要望事項には、学校における働き方改革の推進、少人数学級の早期実現と教職員定数等の改善、特別支援教育の施設整備・体制整備などに関する各種意見を盛り込むことを確認した。

　役員改選では、規約改正によって道都市教育長会と道都市教育委員会連絡協議会の役員が統合したことに伴い、８月に函館市で開催予定の道都市教委連定期総会までを任期に、長谷川会長以下全役員を再任した。

　役員はつぎのとおり。＝敬称略＝

▽会長＝長谷川雅英（札幌市）

▽副会長＝小野浩一（名寄市）、月田健二（江別市）、多田豊（赤平市）、齋藤房生（紋別市）

▽理事＝表純一（稚内市）、林秀樹（小樽市）、福島修史（芦別市）、岡部義孝（釧路市）

(関係団体 2019-05-24付)